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日本の伝統文化が教えてくれたこととは?詩吟に触れて

今回はHeyHeyさんという詩吟歴25年の経歴を持つ方の音声サンプルを使い作曲させていただくことになりました。
その詩吟という特異なサンプルを料理した貴重な体験や、作曲した際感じたことなどを共有したいと思います。
詩の内容は百人一首の中から「秋の田の」詩吟にアレンジしたものです。

百人一首「秋の田」について

秋の田の 仮庵(かりほ)の庵(いほ)の 苫(とま)をあらみ わが衣手(ころもで)は 露にぬれつつ

現代語訳
秋の田の番をする仮小屋の屋根をおおった苫とまの編み目が粗いので、私の袖は屋根から漏れる露に濡れてしまう。

解説
夜に泊まりで田の番をする農民を思って詠んだ百人一首第一首目の歌。秋の夜の静かな雰囲気が感じられ、とても風情のある歌です。
この歌は万葉集にある作者不明の歌がもとになっていると言われており、実際に天智天皇が詠んだかどうかは不明です。天智天皇は、農民の暮らしにまで思いを馳せる優しさを持った天皇であったと言われています。

ベネッセ教育情報より引用 https://benesse.jp/kyouiku/hyakuninisshu/001.html 

この和歌を読んで、私は天皇の思いというより当時の農民の力強さを感じました。当時の農民たちは、社会を支える働き手でした。しかしその労働は報われず、労働者たちの嘆くすがたを思わせました。(実際ひどい生活だったという…

そして私はこの和歌から感じたことを、まずAIを使ってコンセプトアートにしてみました。黄金の稲穂が風になびく田んぼで、一心不乱に働く農民の姿が浮かび上がりました。そのイメージを脳裏に焼き付けながら、曲を作り始めました。

コンセプトアート LeonardAIにて作成

和歌に描かれた情景を音で表現するために、私は和楽器を取り入れました。尺八の深みのある音色が、秋の夕暮れ時の田んぼの雰囲気を醸し出します。箏の繊細な音色は、農民が黄金の稲を刈り取る音を想像させ、太鼓の音で力強い当時の農民の足音を表現しました。

こうして完成した曲は、晴れ渡った秋の情景を鮮やかに描き出していました。和歌を読み、曲を作る過程で、私は改めて日本の四季の美しさと、とてもひどい状況でも生きぬく強い日本人の姿勢を実感しました。

ちょっと特殊な形ではありますが、このようにして日本の伝統文化に触れることで、とても心地よい体験ができたことに感謝してます。

heyheyさんの投稿 詩吟歴25年, 全国優勝経験あり

今回の詩吟の作曲方法

1.まず詩吟の内容を調べ吟味する
2.AIでコンセプトアートを作成する
・LeonardAIで作成
3.コンセプトアートに合うような音色を選ぶ
・今回の構成
箏×2 大太鼓 鳴り物 ウッドベース 尺八
4.詩吟にベース音をつける
5.詩を読んで感じたことを音で描写する。
(細かい箏の音は稲を刈り取る音等)
6.コンセプトアートで使ったプロンプトをそのまま使い、シード値をランダムにし納得いく作品を10枚選定する。
7.LeonardAI等画像が動くようなAIを使用し画像にモーションを加える。
8.リズムに合うように動画編集をする。

以上


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