幸福なんか望まない / 20200730

もうちょっとだけ、花の香りを。夏の終わりを。悲しみに終止符を。奏でられて、初めて意味を持つものだ。行く末に、際して、大して僕に、もういいのだと、ゆるされたのだと、永劫勘違いしているような、薬が効かないような、来ない地震に怯えるような、日々誰かが僕を傷つけようとするので、分裂、クロマトグラフィーに染まって、ああ、ジェットブラックだったかのような、絶望に近いね。強いて言うならば。生きているとか、生きていないとか、そういう次元はもはやどうでもいい、葬儀なんて、人間の儀式だから。葬る儀式と書いて葬儀だ、葬る必要性なんて、此処で吟味することじゃあない。死んだ人間は、口を開かない。舞い上がった埃にだけ光が当たる。きみの手がすいと上がるのが、軽やかで、いいね。水の中は。僕は社会にこれ以上迷惑を掛けないように、死ぬ。当然これも詐欺で、いつ死ぬのか、いやいや、いつでも、死に時だよ。まちがっていて。いつまでもいつまでも、空回って踊っていてよ。

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