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初読「人間は宇宙船だ」松村潔 著(ナチュラルスピリット 2020)※追記あり


少し前、料理研究家の土井善晴さんの本をなにか読みたいと思い、
KAZEさんが取り上げられていた『味付けはせんでええんです』を
読んでみた。料理~食を通し、身近に感じられる文明論であった。
これは私もオススメしたい。

KAZEさんが取り上げてこられた本は膨大である。
近い将来、自分のホロスコープは自分で読む時が来ると思うので、
その関連で、西洋占星術で有名な松村潔さんの著書「人間は宇宙船だ」を
読んでみた。
このタイトルを見て、この本を読まれる方々は、
このジャンルについて詳しい方々なのだろう。門外漢は、手出しせず。
私は(自分が)占いが好きであることを知っているが、
賃金労働をする上で、その仕事からかけ離れた事に関わっていくと、
仕事とプライベートのギャップにより日常生活がしんどくなってくるので、占いへの気持ちをほったらかしにしている。
無料の頃の「しいたけ占い」は読んでいた。あの方の文体は心地良いので。お金を出してまで、占ってもらおうとは思わない。
ただ、一般的な占い(太陽星座のみ)ではなく、
本来の占星術(太陽星座と月星座)は別かと。
男性中心的な「科学」の前時代には、占星術の世界観があったわけで、
「科学」に、なにか抑圧的な、支配的なものを感じるならば、
一度、「科学のその前」に戻るのも良いかと。

さて、この松村さんの本「人間は宇宙船だ」は、占いの本では無く、
自分を含む一般人が言う「スピリチュアル系」というものになるのでしょう。文中で使われるのが、まったく初めての概念の言語群なので、
分からないまま字面を追っていったが、その分からない「言の葉」の大海の中を泳いでいき、それはそれで心地よさを伴なうものであった。
哲学書に使われる言語なら、多少は知ってそうな言葉があり、表面的に分かるかも、と読み進めるも、なかなか理解出来ず、難解で、正直進まない。
松村さんの本も、哲学書同様、まったく分からないが、
哲学書なんかと比べると「すぃすい~」と頁をめくれる。
なんなんだろうか。分からないと言語群だと思って読んでいるからか。

今私がいる部屋の中で、グルジェフさんの訳書「ベルゼバブの孫への話」が、私の方を見ていたので、手元にもってきた。数頁のところにヒモ栞がはさんである。こちらは「すぃすい~」とはいかんな。上下段ありの750頁。
「人間は宇宙船だ」に『グルジェフ的には、こう言われているが』と、
法則番号が書かれている。元々エジプトから持ってきた考え方らしい。
法則番号と象徴を列記しても、なにがなんだか分からないが、
書いておきたいので、下記に。

H(法則) 1 : 絶対・全宇宙
H(法則) 3 : 全太陽
H(法則) 6 : 恒星(上に向いた太陽)
H(法則)12 : 下に向いた太陽
H(法則)24 : 全惑星
H(法則)48 : 地球
H(法則)96 : 月

ⅱ章 マクロコスモス/ミクロコスモス P. 139


また、主体と客体の話は気になるので、短いが書いておく。

主体と客体は縛りあうと説明したが、これは主体は客体が提供するイメージ以外のことは思い描けないという意味でもある。そもそも自分の存在証明をするために客体があるのだから、そこから離反することはできない。

ⅲ章 オクターブ P. 170

主体の関心が対象に近づきすぎると、主客関係の平衡が崩れて、対象がいつのまにか自分の側になってしまうこともある。そもそも主体は、自分自身を見ることができないからこそ自分を意識するために対象を作った。

ⅵ章 12感覚 P. 276


「人間は宇宙船だ」の中から「音楽」についての箇所は分かるような気がしたので、本筋とは違うと思うが、それらを抜き書きしておこう。
ⅷ章あるうちの、ⅵ章目「12感覚」から。まずは星座ごとの感覚。
かに座が聴覚だ。

おひつじ座 : 自我感覚
おうし座  : 思考感覚
ふたご座  : 言語感覚
かに座   : 聴覚
しし座   : 熱感覚
おとめ座  : 視覚
てんびん座 : 触覚
さそり座  : 生命感覚
いて座   : 運動感覚
やぎ座   : 均衡感覚
みずがめ座 : 臭覚
うお座   : 味覚

ⅵ章 12感覚 P. 255

かに座の聴覚は唯一身体から離れる感覚だと言われている。
楽器は常に大地から切り離し、空中に浮かせて鳴らす。
音楽関係の人は、
身体性から遊離する傾向が他の人よりも強いのではないだろうか。
そもそも身体に縛られるのが嫌で音楽をやっているのだとさえ思える。

ⅶ章 四元素の三角形 P. 335


ちなみに私の月星座は「かに座」です。音楽やってないけど。
月星座は、誕生した時間が分かると確認出来る、らしい。
一般的な星座は、太陽星座、と言われる。表向きの性向。

日本の作曲家の小倉郎や指揮者のエルネスト・アンセルメが、
音楽を感覚的音楽と音楽的音楽に区別したが、
音楽的音楽とは音を通じて思想を表現することであると説明された。
(・・・)
感覚的音楽とはこの音が気持ちいいと感じられるような時のものだ。

ⅶ 四元素の三角形 P. 336-337

小倉郎さんの著書「日本の耳」は、
松岡正剛さんの千夜千冊:653夜で取り上げられている。


KAZEさんが取り上げられた「鳥」についての本。
細川博昭 著「鳥と人、交わりの文化誌」は、昨日届いた。

ki kaさんからコメントいただいたので、少し追記しておこう。2023/12/25

 風の三角形
 風の三角は、ふたご座の言語感覚、てんびん座の触覚、みずがめ座の臭覚で、この三角形は、身体の輪郭を作りだす土の三角から外に広がって身体から離れていこうとする傾向がある。
 ズスマンはかに座の聴覚こそが唯一身体から離れていくと書いているが、実際には風のサインの三つの感覚は、身体をあらわす土の元素をそもそも嫌う。風は外から吹いてくるように、この感覚群は自分以外のものを感じ取ろうとするし、風の元素を強めてしまうと最終的に身体を失う。
(・・・)
 そもそも風は土の塊の解体という点では、思考を小分けすることもあれば、外にちりぢりばらばらに分散させることもある。12サインのチェーンでふたご座の後に来る水のサインのかに座の聴覚的共感が、この暴走を抑制し、分散したものを新たな視座、すなわち感情の共感という面でまとめてくれないと、相手に気を使うこともなく、ひたすら自己喪失に向かうふたご座の本性があらわれる。わたしはこれがあまり嫌いではない。

ⅶ章 四元素の三角形 P. 349, 352


訊かれたとしても答えられませんが。