ケーキを食べて思い出した話

昨日、シャトレーゼでケーキを買った。

ガトーショコラとフルーツショートケーキ。

ついでにアイスやお菓子を彼と2人で物色していた。

最近は目の前の問題や悩みに染まりきっていて周りがすっかり見えなくなっていた。

悩みに苦しむことで精神的には手一杯だった。

昼は会社、夜、休日は彼と。
それ以外のものからは断絶された閉鎖的な生活を送っていた。

毎日憂鬱な気分でどんより過ごすようになってから何ヶ月経っただろうか。

2人で近くにできた新しいラーメン屋さんへ行き、ラーメンと餃子を食べ、夕飯を済ませた後はスーパーで翌日の食材調達をして帰宅した。

帰宅後は片付けや洗濯をした後、みかんなど食べながらゆっくりして、それからシャワーを浴びた。

シャワーを浴びていると、最近出没した口内炎が痛んだ。

ストレスのせいなのか不摂生のせいなのか。

きっと不摂生のせいに違いない。
口内炎はビタミン不足とも聞くので、
さっき食べたみかんとグレープフルーツでなんとか補えていると良いな。
なんて呑気なことを考えていた。

そして、不摂生と関連して昨日買って今日食べたケーキを思い出した。

ショートケーキを食べたのはいつぶりだろうかと記憶を遡る。
すると、思い出したのは大学1年生の12月。

12月はわたしの誕生月だ。

大学1年生の頃の私といえば
夏前に当時付き合っていた人と別れ
それを12月になってもまだまだ引きずっていた。

夏から始めた新しいバイトでは周りがみんな優しく、未練タラタラな私をよく外へ連れ出してくれたり、話を聞いてくれたりしていた。

それが心強くて徐々に私も立ち直ろうとしていた。

12月になり、ひとりぼっちの誕生日。
家族や友人は祝ってくれたが、やはり私の隣には誰もいないのだ。と。

1人虚しさを抱えつつも向かったバイト先では
バイト仲間がケーキ3つと、それから松岡修造の日めくりカレンダーを私にくれた。

今でも忘れない。用意してくれたケーキは、チョコケーキ、ショートケーキ、チーズタルトケーキ。

本当はこういうものをもらった時、みんなでシェアして食べるべきだったのだろう。何もわからないわたしはそのまま3つとも1人で食べたのだった。

松岡修造の日めくりカレンダーにはすべてのページに熱い前向きな言葉が添えられており、ネガティブでいつも落ち込んでいるわたしに前を向けと言ってくれていたのだった。

がむしゃらに働いた大学時代。
もしかすると家族よりも一緒にいたかもしれないバイト仲間たち。

ネガティブで、いつも死にたいだの辛いだの弱音を吐いて落ち込んでいたわたしに、
気にすんなって、大丈夫。
と言葉をかけ続けてくれた仲間たちの声が蘇ってきた。

自分で作り出した狭い籠の中をぐるぐると走り続けていたわたしに手を差し伸べてくれていたようだった。

大学時代のわたしは彼らのおかげで立ち直れたと言っても過言ではないように思う。

今のわたしもまた当時と同じようにネガティブで投げやりで、毎日のように死にたいだの辛いだのと言っているし、思っているが。

当時の仲間たちの言葉を思い出すと、途端になんだか光が差してきたように思えた。本当に。

誰かを励ました言葉の数々は、きっとずっとその人の胸に残り、時々その人が行き詰まった時に再び光を与えてくれる。

わたしは過去の仲間たちに少し励まされた気分になっていた。

ケーキを食べて思い出したこと。

それは仲間たちからもらった希望。


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