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傾斜置きメガネなるものをバルカクラフトで作ってみました。

置き型の拡大鏡です。
フレネルレンズを傾斜させて見るように設定できる方式です。
特筆すべき機能はレンズを傾けると見る画面が起き上がって見えるようになります。
普通の姿勢からモノを見る事が出来ます。
真上からのぞき込んでレンズを見る姿勢の苦痛がなくなります。
拡大機能と起き上がりで見える機能の両方が同時になります。
レンズによる書見台と言うのはいかがでしょうか?
使い方に決まりはありませんが置いてみるモノならば何でもOKです。
1,書類を見る。
2,スマホを見る。
3,加工製品を見ながら加工。
 ※太陽だけは見ないでください。


この写真は一般的な文字読み用の設定の場合です。
レンズを移動することで部分的に書見台が移動すると言う事にもなります。


上の写真が実際の証明真となります。
高齢者人口の増加に伴いこのような道具も重要になろうかと思われます。
レンズを保持する機構と所定の高さと角度を設定可能なデザインです。
一本のレンズクリップの中に多機能が内臓されている所が自慢です。
ビジュアルデザインとインナーデザインの両方により成り立っております。
光学的には当たり前ですがフレネルレンズ故の特性を発揮しております。
微細な三角プリズムを中心円から放射状に成形されたもので、レンズ全体を傾けると
全体の画像も傾いて見えるとなります。
溝のピッチが小さく微細であればあるほど鮮明な画像にに見えると言う事になります。
塩ビ製 0.4mm程度の繊細な溝の市販品を採用してます。


スマホを見る時にはクリップ部を縦にひねってレンズに傾斜を設けます。
レンズをスライド移動させてスマホはそのままが良いようです。
スマホの上部設置の書見台?・・・面白いですかね?
スマホで横長で見る場合にはクリップ部を上に向けて曲げ癖設定になります。



作業用の傾斜置きメガネと言う使い方があります。
手がレンズとテーブルの間に入るスペースが確保されます。
距離が取れるので拡大倍率も大きくなります。
波型をひとつづつゆっくりと優しく繊維に言い聞かせるような気持ちでお願いします。
いきなりゴッキっと反対方向に曲げると折れる事があります。


部材の名称
① レンズ保持クリップ
② カードケース(名刺サイズ対応)
③ ウエイトバランスマグネット
④ マグネット保持板 ⑤ フレネルレンズ (120×70×0.4)
②~⑤は市販品を採用しております。


① のレンズ保持クリップの説明を上の写真と共に説明をします。
① このような形状にバルカナイズドファイバーをレーザーカッターで           
切り抜きと印字をします。                                
①-1 カット後⇒熱湯洗浄⇒漂白処理⇒濯ぎ洗浄⇒1次乾燥             
①-2 この状態では印字は表面からは見え辛くステルスタグとなります。      
②生乾きの状態で写真の様な型板を用意し縦方向に押し込んで繊維に形状を     
1次インストールをします。(繊維の込み具合が記憶されます)            
③脱型ををします。(繊維の込み具合が記憶された状態です)               
④脱型後縦方向につぶし輪ゴムを掛けて圧縮状態で完全乾燥を掛けます。       
一般的な通風乾燥になります。                             
⑤両端から引っ張って良い加減の間隔に成形します。                   
⑤-1 この後クリップ部分には滑り止めのゴムを浸含塗布をします。        
⑤-2 クリップ部の第一曲がり以降に酢酸ビニルを浸含塗布をします。       
  ⑤-2-1 この浸含塗布と言うのは素材を少し柔らかくする為です。           
⑤-2-2 外形寸法は確定しますが曲げ伸ばしと形状保持性能の確定には    
欠かせない処理となります。                     
素材の厚さの規格が0.5mm、0.8mmと言う規格ですのでその
中間の曲げ性能、形状保持性能を確保する為です。       
断面2次モーメントは厚さの3乗倍で推移するための策で     
素材のヤング係数変化させると言うデザインです。         
⑤-1と⑤-2は表には出てこない素材の設計(インナーデザイン)となります。 
素材本体の何たるかは省略をしてます、バルカクラフトから参照頂けば幸いです。  

レンズクリップ部分の詳細説明
この設計では塩ビ製フレネルレンズでシートレンズと呼ばれる製品のバネ性能とホルダー本体がバルカナイズドファイバーが持つバネ性能とが干渉しあって、保持力の確保を確立し、滑り止め剤を浸透含有塗布することで安定した保持力を確保しております。


浸含塗布とは素材の中に塗布剤を浸み込ませるのと表面に出る部分とが 混在している状態です。 剥がれない条件の時に有用に機能します。 バルカナイズドファイバーでは繊維が高密度で構成されているので条件が良いです。
レンズは凹型に変形し、取っ手は凸型に変形し、元の形に戻ろうとする力が働いている。
取っ手には接触する部分に滑り止めが設けられている。
取っ手の構造により外に押し出す力を滑り止めで止めている。
∴ この取っ手の構造でレンズの保持機能は保たれている。 一つ一つは当たり前の話ですが全体のシステムの中に組入れると言うアイデアです。

特記事項
1,使用するレンズに制限があります塩ビ製であって厚さは0.4mm程度でお願いします。
  厚いものは弾きだしてしまいます。
  アクリル系のモノは不具合が出ます。
2,レンズサイズは150×100程度大きさです、重量の制限があります。
3,このホルダーは強い力で曲げると少し戻ってその形状が保持されます。
4,曲げる半径は8mm程度以上で願い致します。
5,それ以下で曲げる場合は濡らして柔らかくしてから曲げ乾燥が可能です。

傾斜置きメガネ
グニュグニュに曲げたホルダーを伸ばしてハードケースに刺し込んで頂けば
利用が可能です。
健常者である時と身体に衰えが出てきた時では言う事が変わります。
・・・・・・と当事者がご提案をしております。

アイデアを複合的に構築し、一つの製品を作ってみました。
この面白さがたまらなく面白い訳ですが・・・・・・。
バルカクラフトの面白さでもあります。
ご意見感想等を頂けば幸いに存じます。

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