1日2題の英文和訳 解説編 Mar.28.2024
さあ、今日も解説していきますよー!
【第1問】
「ホームスクーリングは、かつては問題を抱えた子どものための最後の選択肢だったけれども、今日では、悪化しつつあると思っている人がいる教育制度に対する一般に認められた代替手段である。」
【解説】
接続詞thoughが導く従属節からこの文は始まっていますが、ちょっと待ってください。動詞がありませんよね?なぜでしょうか。
ここで、従属接続詞に関わる重要ルールを確認しておきましょう!
次の英文を読んでください。
(ex1) If it rains tomorrow, I will stay home all day.
(もし明日雨が降れば、僕は1日中家にいるつもりだ。)
(ex2) Though tired, I got up early and went to work.
(疲れていたけれど、僕は早起きして仕事に行った。)
(ex1)では、if節の中にはtomorrowがあるので未来のことなのですが、動詞が現在時制になっていますね。
また、(ex2)では、thoughが導く節の中には本来I wasがあるはずですが省略されています(必ず省略しなければならないわけではありません)。
この2つのルールはとても重要なので絶対に覚えておいてください!
今回の英文では、thoughのあとに``homeschooling was''が省略されているんですね。
もう1点、主節の最後に関係代名詞節があります。これも特殊な関係詞節です。
まずは次の2文を見てください。
(ex3-1) I met a man.
(ex3-2) I thought (that) the man was your father.
2つのmanは同一人物を指していますので、(ex3-2)のmanを主格の関係代名詞whoに置き換えると2文を1文にできます。
(ex3-3) I met a man who I thought was your father.
(僕はキミのお父さんだと思われる男性に出会った。)
thoughtとwasという2つの動詞が連続していて変な感じがしますが、関係代名詞whoはもともとthinkの目的語であるthat節の中にあった主語なのでこういう文になるんですね。このような関係代名詞節は連鎖関係代名詞節とも呼ばれ、関係代名詞は主格でも省略できるという特徴もあります。今回の英文でもbelieveの目的語であるthat節内の主語が主格の関係代名詞になっていますので、
Some believe the educational system is failing.
$${\downarrow}$$
〜 an educational system that/which some believe is failing
という構造になっています。なお、連鎖関係代名詞節内の接続詞thatはふつうは省略されます。
【第2問】
「しかし残念なことに、人々は実際は相手の感情を害してはいないのに害しているのではないかと思い始めた。そして、実際は全く侮辱的な言葉ではない言葉なのにそれをを使うことをわざわざ避ける人もいた。」
【解説】
1文目には「同一内容の繰り返しを避ける省略」があります。接続詞whenが導く従属節が主節と同語反復のため省略が起こっています。
〜 when in fact they weren't (offending someone)
このように英語は省略の多い言語なのですが、日本語に訳すときは言葉をある程度補わないと言葉足らずになることが多いです。省略を見抜いた上で、自然な日本語になるように考えましょう。
2文目のto avoid以下は目的を表す副詞的用法の不定詞句、その中にwordsを先行詞とする関係代名詞節があります。関係代名詞節の中は否定文ですが、at allによって否定の意味が強調されています。否定の強調は「少しも〜ない、全く〜ない、決して〜ない」のように訳しましょう。
ちなみに、否定の意味を強調する代表的な表現には以下のようなものがあります。例えば、「この車は決して安くない」という文ならば、
(ex1) This car is not cheap at all.
(ex2) This car is not in the least cheap.
(ex3) This car is by no means cheap.
などのように書けます。強意表現ですので必ず訳に入れましょう!
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