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週末英文法プラス 【名詞構文】 Apr.22.2024

今日は3部作の3回目、名詞構文を取り上げます。さて、早速ですが下の英文を見てください。

(ex1) I couldn't go on to the university because my father died suddenly.
 (父が突然亡くなったので、僕は大学へ進学できなかった。)

僕たち日本人から見てもなんの問題もない素直な文に思えます。英文としても全く正しい英文です。しかし無生物主語構文のところでも述べたように、英語は名詞を中心として因果関係的に述べる傾向がある言語です。よって、以下のような発想が生まれます。

<英文の傾向>
 ①内容を因果関係的構成にしたい。
 ②なるべく接続詞を使わないで単文で構成したい。
 ③そのために「動詞」や「be動詞 + 形容詞」を名詞化する。
 ④結果として無生物を主語とした文になりやすい。

上記の傾向を反映したのが名詞構文です。さきほどの(ex1)から具体的に手順化していきましょう。

(ex1-1) I couldn't go on to the university because my father died suddenly.

まず、従属節の名詞化を目指します。

①従属節の動詞を名詞化する。
②文の主語は所有格にするか、主格のofを用いて前置詞句にする。
③動詞を修飾していた副詞は形容詞にする。

すると、従属節は"my father's sudden death"または"the sudden death of my father"となります。これを名詞構文と言います。この名詞を文の主語にして無生物主語構文を作ります。

④名詞化した従属節を文の主語にする。
⑤主節の主語は目的語になる。
⑥無生物主語構文になるように動詞を考える。

するとこのような英文が出来上がります。

(ex1-2) My father's sudden death prevented me from going on to the university.

これで従属接続詞を用いた文(複文と言います)が単文化しました!あとは練習あるのみです。いくつか例文を見てみましょう。

(ex2-1) If you know this fact, you will understand many other things.
  (この事実を知れば、他の多くのことも分かるだろう。)

従属節の動詞が目的語を取っている場合は目的格のofを用いて前置詞句にします。

(ex2-2) The knowledge of this fact will enable you to understand many other things.

完成しましたね。もう少し見ていきましょう。

(ex3-1) As she is able to speak German, she got a new job.
  (彼女はドイツ語を話すことができるので、新しい仕事を得た。)

従属節の動詞が"be動詞 + 形容詞"のときは形容詞を名詞化します。従えている不定詞句は形容詞的用法の不定詞句としてそのまま名詞を修飾します。

(ex3-2) Her ability to speak German made her get a new job.

完成です。名詞構文の「雰囲気」が分かったでしょうか?あとは多くの英文に触れてパターンを理解していくことです。もう少しだけ例を挙げておきましょう。

(ex4-1) As she called me, I didn't have to visit her.
  $${\downarrow}$$
(ex4-2) Her call saved me the trouble of my visiting her.
  (彼女が僕に電話してくれたので、僕が彼女を訪問する必要がなかった。)

(ex5-1) We were disappointed that our teacher objected to our idea.
  $${\downarrow}$$
(ex5-2) We were disappointed in our teacher's objection to our idea.
  (先生が僕たちの考えに反対したのでがっかりした。)

入試において「名詞構文を作りなさい」という問題はもちろん出題されません。しかし、名詞構文を含んだ英文の和訳は超頻出事項です。そのときに直訳ではまずいので、名詞構文を読み解いて訳す技術が不可欠です。

本日は以上です。3日連続で重要事項を扱いました。また機会があれば一緒に復習しましょう!

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