1日2題の英文和訳 解説編 Apr.18.2024
さて、今日もしっかり解説していきましょう。
【第1問】
「自分が見てきた鳥のリストを作ることから、1つの種を詳細に、もしくは1つの種の中の1つの個体でさえも研究することに進むことができる。鳥の生態をよく理解すればするほど、いっそうその生態が自分自身の生活を豊かにしてくれていることが分かるだろう。」
【解説】
1文目はまず前置詞句から始まりますが、先行詞the birdsの直後に目的格の関係代名詞が省略された関係詞節がついています。"move on to doing 〜"は「〜へ移る、〜に進む」という意味の表現で、動名詞studyingの目的語one speciesとone individualがorで結ばれています。
さて、2文目は少し前に出てきた比較を用いた構文ですね。もともとは次のような2文です。
① You understand the lives of birds well.
(あなたは鳥の生態をよく理解する。)
② You will find (that) their lives enrich your own (life) very much.
(あなたはそれらの生態があなた自身の生活を大いに豊かにしてくれることが分かるだろう。)
それぞれ、①の副詞well、②の副詞muchが比較級になって、theがついて文頭に出ると以下の構文になりますね。
よく出てくる構文であるとともに、整序問題で出題されると意外と間違いが多い構文でもあります。比較構文全般に言えることですが、比較要素のないもともとの英文の姿をしっかり考えることが間違いを減らすコツです。日頃から意識してくださいね。
【第2問】
「これは、暴力が運動の参加者への全般的な抑圧を強める傾向がある一方で、この参加者をこのような残虐さの罪のない犠牲者だと私たちが見なすことを難しくしているからだ。」
【解説】
文全体は"This is because SV 〜."「これは〜だからだ」という形になっています。thisは前出の文の内容を指していますので、今回はよく分かりませんね。
さて、今回の英文の最大のポイントは従属接続詞while以降です。whileは前置詞ではありませんので、makingは動名詞ではありません。ではなぜ主語も動詞もないのでしょうか。これも以前登場した話ですが、何度でも確認しましょう!
つまり、whileが導く従属節は以下のような文だったのですね。
〜 while violence is making it harder for us to regard these participants …..
ところで接続詞whileは辞書を引くと以下の3つの意味が載っていると思います。
今回は③の意味なのですが、時間的論理的に主節と従属節に同時性がありますので、【主節と共通の主語 + be動詞】の省略が起きているのです。接続詞whileが導く従属節はこのような省略が多いんだな、と認識しておいてください。
さて文構造ですが、主節側は特に問題ないと思います。従属節は、itは形式目的語で不定詞句が真主語、その不定詞句は"regard A as B"「AをBと見なす、思う、考える」という超頻出表現ですね。this brutalityは主節のsupressionを指しています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?