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Nadaraka cycling club をつくるまで #4

「なだらかな坂を上ったり下ったり
変化を受け止め、自由な自転車活動を」
Nadaraka cycling club をつくるまでの
プロセスの記録


なくてはならない日常に

前述のように、自転車店とコミュニティとの出会いは電撃的で、
私の生活は大きく変化した。
休日のライドのみならず、
自転車は、かけがえのない存在になった。

地下鉄で数駅の通勤は、ペダルを漕いで。
保育園送迎やスーパーへの買い物もなるべく。
天候や体調に応じ車や電車も使いつつ、
最優先移動ツール不動の第1位になっていった。

とりわけ、チャイルドトレーラーを連結した日常は、期間限定の思い出。
信号待ち中に「素敵ですね!」と話しかけられたり、熱を出して病院へ連れて行くこともあった。
公園で遊んだ帰りは、拾ったどんぐりや松ぼっくりがシート脇にごろんと転がってたなぁ。

小さな不満も

自転車のある暮らしを楽しみつつも、
私は若干もやもやしていた。

子供と街をのんびり走ることは、
偽りなくめちゃくちゃ楽しい。
その一方、このバイクなら(運動神経のよくない私でも)
1人でもっと遠くへ走れるんじゃないか?と
うずうずしていた。
意を決して、1人長距離ライドを実行したけれど、
その後はなかなか準備が追いつかず
頻繁に出かけていなかった。

短い時間での出力代替プランとして
早朝に近距離の公園(坂道あり)へ往復したり、
夕方15分間でローラー台を踏んだりした。
でも長くは続かず、
行き場のない熱い思いだけがぐるぐるしていた。

家族みんなにちょうどよい

2年目の冬、夫や自転車仲間が出場するからと、
レースについて行った。
全く知らなかった競技「シクロクロス」。
ルールも分からなかったけれど、
一瞬で胸が熱くなった。
階段やシケイン(ついたて)で降りて
自転車を担ぐ場面にびっくり!!
ジョークを交えて歓声に応える選手たちは
妙に楽しそう!!

そして、シクロクロスを好きになった最大の理由は
家族みんなで楽しめることだった。
公園や河川敷の会場で、
自然の中ゆったり過ごせる。
ちょっとした遊具を持参して遊んだり、
飲食ブースでお昼ご飯を調達したり、
自由なペースでの観戦。
当時保育園児だった息子と一緒に
秋冬レジャーの定番となった。

何度か足を運ぶうち、
私も走ってみたいかも?とよぎった。
1人で遠くへ行く時間は確保しづらい現状だけど、
シクロクロスなら
家族みんなで過ごして、
ついでに私も全力を出しきる?と。
どれくらい大変か想像つかなかったけれど
単純にわくわくした。

ちょうど40歳になった頃で
何か新しい挑戦をしたかったのだ。
無謀ながらその秋、
自転車レース「シクロクロス」に
初エントリーしたのだった。

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