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サッカーといえばスペイン

2011年に、サッカー王国としてのスペインを初めて取材した。
たしか2月頃。春まだ浅い時期だった。

当時ドラマを書いていたわたしは、docomoとWOWOWの共同プロジェクト(スペインサッカーを紹介するミニドラマを携帯のスマートフォンで提供するというもの)で脚本を担当し、シナハン&ロケハンの旅へ。スタッフと一緒にマドリード、バルセロナ、そしてセビージャを回った。

1話5分ほどで、全12話。当時はスマートフォンが出始めたばかりで、携帯会社もどんなコンテンツを作ったらいいのか手探り状態なのもあり、内容はお任せで、制約もほとんどなかった。だから、わたしのオリジナルで、自由に書くことができる。地上波のドラマ作りに窮屈さを感じていたわたしは、飛び上がるほど嬉しかった。3日で全話書き上げた。スタッフはこの後すぐにロケに行かねばならなかったからだが、苦にならなかった。

↑WOWOWのHP(2011年のニュース)から転載。

ドラマとはいえ、ドキュメンタリーの要素も取り入れた内容だったので、シナリオには現地のスポーツ紙を編集している現場へ足を運んだり、当時レアル・マドリードの監督だったモウリーニョに会うため、記者という設定の主役が実際の会見場に潜入する、という場面が盛り込まれている。会見場の熱気を伝えられればそれでOKだったのだが、なんと撮影時に本当に「記者として質問」できた(手を挙げていて、当てられてしまったのである。ここはノンフィクション。もちろん質問内容は考えてあったけれど)というサプライズもあった。

モウリーニョのおかげなのか、とても好評で、アクセス数もほかのものよりかなり高かったそうだ。すぐに第二弾をという話になり(第二弾はテニスの取材でフランスへ。テニス編はまたいつか書きます)、それもまた嬉しかった。

本当にとても楽しい仕事をさせて頂いたと思う。
あのとき初めて、リーガ・エスパニョーラというサッカーリーグの凄さを知った。もともとサッカーは好きだったけれど、ほとんど知らない世界だったのに、今ではクラシコ(伝統の一戦)のコアな戦術の話まで理解できる。

あれからもう、7年になるんだな。
今日はそんなことを考えながら、リーガの仕事へ向かった。

あのミニドラマをきっかけに、WOWOWではサッカー関連のドキュメントや特番などのナレーションを書かせて頂いている。

ドラマの脚本から放送作家へ戻った(わたしのキャリアは放送作家からスタートしている)時期と重なったこともあり、わたしにとっては人生の節目となった、リーガ。

あの旅をともにしたディレクターたちとの「ともに作り上げ、結果を出した」という記憶と、楽しく仕事をできた思い出が、わたしを今の道(スポーツ番組を主に書くという仕事上の選択)に引き込んでいるといっても過言ではない。

追伸。打ち合わせ前の夜11時頃にとりあえずアップしたつもりが、アップできていなくて、0時30分に・・・なので日付が変わってしまいましたが、27(月曜)の話です。ぜんぶ書き終えたのは翌朝ですが(苦笑)

そんなWOWOWリーガのクラシコ特番、12月2日(土)の無料放送から順次オンエアになります。本番のクラシコは、12月23日キックオフです!

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