見出し画像

【開催報告】女性起業塾プレセミナー


おおたなでしこ未来塾 8期に向けて

2022年6月4日、群馬県太田市主催「女性起業塾プレセミナー」が開催されました。

第一部は(一社)なでしこ未来塾の理事も務める高橋美紀氏を講師に招き、「好きを仕事にする第一歩」をテーマに講義とワークショップを行いました。

第一部 好きを仕事にする第一歩

WD代表/KENPOKUyoga主宰の高橋さん

「屋号、まずは肩書をつけることが起業への第一歩です」
名刺11枚、肩書きを28も(27だったのが最近一つ増えたらしい)持っている彼女は力強く語ります。

群馬県出身で、現在は茨城県に住んでいる高橋さん。
おおたなでしこ未来塾の一期生として受講ののち、幼い子どもたちを連れ家族で茨城県に移住を決めました。
移住者だからこそ見える茨城の魅力を伝えるとともに、「開拓移住者」として茨城にまだない価値を見出すべく、日々活動しています。

「私の原点は、実は『おおたなでしこ未来塾』なんです。」と、自身が提供しているサービスを振り返ります。
会社の企画、ITインフラ導入、コンサルタント業務など、企画から宣伝・広報までワンストップで提供できるのが魅力とのこと。
「女性だから、という理由で諦めない社会を作りたい」と、女性が働ける場所づくりも積極的におこなっています。

自身の経歴を赤裸々に語り、参加者の共感を集めた

「まだ自分が何者でもないかもしれないけど、ぜひ自分の経験、自分がやってきたことを見つめ直す時間として『おおたなでしこ未来塾』を使ってください」と、参加者の背中を押します。

WS vol.1 好きなことを書いてみよう

ここで最初のワークショップ。
3分間という限られた時間の中で好きなことを書けるだけ書きます。
自分の『好き』がわからなくてキャリア迷子になっている人が多いからこそ、好きなことに注意を傾けて生活することが大切とのこと。

集中してワークショップに臨む参加者

3分という短い時間にも関わらず、30個以上記入できた人も。
普段意識していないだけで、『好き』がこんなにあったんだ!と驚いている様子でした。

話題は変わり。
そもそも、なぜ高橋さんがこんなに肩書きを持っているの?という話に。
「社会は課題だらけ」と東京でのワンオペ育児を経験した高橋さんが過去を振り返ります。
孤育て(孤独な育児)を解消したかったこと、母になった瞬間から社会的弱者へ変化すること、弱音を吐いても周りに理解されず、自分を責める日々を過ごしていたこと。
アップダウンのある人生なんて望んでいないのに、結婚や出産という人生の転機において大きな変化を強いられる女性。だからこそ、様々な肩書きを持ち変化に柔軟に対応していくことで社会の課題を解消していくことを目標にしています。

WS vol.2 キャリアチャートを書く

ライフラインチャートや人生曲線とも呼ばれるキャリアチャート。
人生の転機を振り返り、俯瞰して書いてみる。
決められた時間の中で直感的に書き込むことも重要。

ここでも時間を決め集中して取り組みます。
それは『起業するにあたり、少ない時間の中でいかに自分のパフォーマンスを上げられるかが大切』という理由。

転機となる点と点を線で繋いでいくと、緩急が激しい方、そうでない方と人それぞれ。このタイミングで起業を考え始めたんだった!と再認識したり、この時はどん底だったな…と思い出したり。なかなか振り返ることのない自身の人生とじっくりと向き合っていました。

高橋さんも参加者を見て回ります


WS vol.3 自己紹介ペアワーク

これまでのワークを共有し、交流を深める参加者の皆さん。
どのような事業で起業を考えているのかを話したり、お互いの悩みを相談したり、ここでも決められた時間の中で『聴く』『書く』『心に留める』という3つのルールに則り自己紹介が行われました。

ペアワークを終え、最後に高橋さんは言います。
「VUCA(ブーカ:予測不能な状態)な時代にキャリア迷子にならないように、自分で稼げるようになりましょう!思い切って起業という選択肢に飛び込んでみてください」と締めくくりました。

高橋美紀さんのはこちら
<KENPOKUyoga>
https://www.kenpokuyoga.com/


卒塾生の活動紹介と託児の様子

第一部と第二部の間に、卒塾生の紹介がありました。

一人目は7期生で「縁Joynt」代表の加藤綾花さん。
太田市を中心にママ講師の講座の企画やママ講師の発掘を行い、サポートしています。

<縁Joynt>
https://www.instagram.com/enjoynt.mam/

7期生で「縁Joynt」代表の加藤さん

二人目は7期生で「こども創作工房プリエ」代表の小川幸恵さん。
自己肯定感を育む親子造形あそび教室を開催しています。

<こども創作工房プリエ>
https://www.instagram.com/plie.44/

7期生で「こども創作工房プリエ」代表の小川さん

お二人とも昨年の受講生とは思えないほどしっかりと事業の紹介をされていて、事務局の我々も一年での成長に驚くばかり。
今後の活躍に期待が集まります。

また、今回は、初めての託児付きの講座ということで母親が安心して子どもを預け集中して受講できる環境を整えることができました。

母親と離れた環境でものびのびと遊ぶこどもたち

土日の開催ということもあり、これまで頼れる家族がおらず受講できなかった方々からの応募も多数!
7月から始まる本講座でも無料でお子さまを預け、安心して受講できます。


第二部 トークセッション

左から桑島敦子さん、ミューロス芽依さん、小野千春さん

第二部は、おおたなでしこ未来塾 卒塾生が語る公開トークセッション。
5期生で、スタートアップ・ベンチャー向けサービスを提供する「WILLBES」代表の小野千春さん、
6期生で、英会話レッスン「Mei's Cottage English」代表のミューロス芽依さん、
7期生で、シフォンケーキ販売「NONO KITCHEN」代表の桑島敦子さん。
3名をゲストに迎え「なぜ”起業”という働き方を選んだのか?」というテーマで進められました。

なぜ”起業”を選んだ?

結婚でキャリアチェンジせざるを得なかった小野さん。
出産に伴い専業主婦となり、社会との繋がりを絶たれてしまいます。
男性は結婚や出産で働き方を変えずに済むのに、「なんで私だけ?」という思いでいっぱいでした。
置かれた環境でできることはないか模索した結果、フラワーアレンジメント講師として最初の起業へ。NPO法人にも所属し女性の働くを支援します。
その後、ベンチャー企業での勤務経験を経て、おおたなでしこ未来塾を受講。退職後に2回目の起業。リモートで業務を受注しており、働く場所や時間にとらわれず自分のペースで働いています。

リモートチームで働く WILLBES代表 小野千春さん

「他の方に比べてキャリアチャートが平凡なんです」
ミューロス芽依さんは申し訳なさそうに答えます。
大学で英語を専攻しましたが、周りは帰国子女や英語がペラペラ話せる人ばかりで圧倒され、自分を出せない大学生活。
特に未来予想図がないままの就職活動でしたが、群馬に戻り英会話スクールで勤務し、年数を重ね評価も上がり、やりがいを感じるように。
イギリス人の夫との結婚で日本人とは違う視点を得ることができ、これからの人生を自分で決めていこうと思い立ち、おおたなでしこ未来塾を受講します。
そこからは、新型コロナウィルスの流行、転職、起業と初めての経験ばかり。世間の流れがオンラインに移行したことでオンラインレッスンも順調に増え、良いタイミングだったと振り返ります。
日々勉強だと語る芽依さん、現在は夫婦二人三脚で英会話レッスンを行なっています。

顧客満足度100% Mei's Cottage English 代表 ミューロス芽依さん

桑島さんは、転勤族の夫との結婚がターニングポイント。
見知らぬ土地でのワンオペ育児でノイローゼ気味になったり、自身が仕事を始めたにも関わらず夫の転勤が決まったり、その都度、自分が築き上げてきたものを捨てなければならなかったとのこと。
群馬に戻り、介護施設での調理の仕事に喜びを感じた桑島さん。
嚥下の落ちた高齢者のために、パサつかずしっとりジューシーなシフォンケーキを提供したところ喜ばれたのがきっかけで、起業を考え始めます。
タイミング良くおおたなでしこ未来塾を受講し、これまでのレシピを全て見直し、事業の再構築ができたようです。
「製造も好きだけど、販売はもっと好き!」と目を輝かせます。
現在は店舗販売にとどまらず、イベントや自動販売機での販売に加え、自らマルシェの企画にも挑戦中です。

砂漠でもたべれるシフォンケーキnono kitchen代表 桑島敦子さん


和やかな雰囲気でトークセッションは進みます


どんな働き方をしているの?

完全リモートでパソコンとWi-Fiされあればどこでも働けるという小野さん、お客さまのご自宅やレンタルスペースへ出向いてレッスンをする芽依さん、店舗での製造販売の他にイベント出店も多い桑島さんと、働き方は三者三様!
それぞれに共通していることは、自分でスケジューリングをすることで家族や体調に合わせた自由な働き方を実現できているということでした。

おおたなでしこ未来塾で学んだこと

置かれた場所で咲くために、最適な働き方を模索した小野さん。なければ作ればいい!自分がロールモデルになればいい!という思いで受講し、自分の棚卸ができたと語ってくれました。
元々起業を目指していたわけではないと言う芽依さんは、受講したことでサポートしてくれたりアイデアをくれる心強い仲間に出会えたようです。
自分で商売をしたいというだけで受講した桑島さんですが、講師に「あなたの事業でどんな社会貢献ができますか?」と問いかけられたことで、自分の事業を深く考えるきっかけになったとのこと。

一人で、自分の足でしっかりと立たなければいけない個人事業だからこそ、自身を深堀りし、太い軸を持つ大切さを学ぶことができました。

仕事と家庭の両立

「両立なんて無理無理!」と、3人とも口を揃えて回答しており、会場は笑いに包まれていました。
自由がきく仕事だからこそ時間の管理や仕事のペース配分に頭を悩ませているようで、家族や周囲の協力が不可欠とのこと。
「女性だから、パートナーに比べ収入が低いからと言って肩身の狭い思いをする必要はない!それだけ家事育児を担っているんだから」という話題になった時に、参加者の皆さんがうんうんと頷いていたのが印象的です。

将来の夢

質疑応答の時間が足りないほど盛り上がりました

年齢や性別に関わらず、仲間を増やして仕事がしたいと語る小野さん、
コミュニティ作りや英語を通して様々な経験を提供したい芽依さん、
ゆくゆくはキッチンカーでの提供を目指す桑島さん。
現状に甘んじることなく、次の目標に向け一歩ずつ前に進んでいきます。

今回のゲスト3名の事業はこちら
<WILLBES>
https://www.willbes.biz/

<Mei's Cottage English>
https://lit.link/meiscottageenglish

<NONO KITCHEN>
https://www.instagram.com/nono_kitchen0316/


終わりに

今回の託児を担当した「ファミリエほいくえん」園長の西村さん

今回、託児を担当した株式会社エフチャイルドの代表取締役であり、一般社団法人なでしこ未来塾の理事も務める西村さんからの事業紹介。
西村さんは「訪問保育サービスファミーユ」を開業したのち、おおたなでしこ未来塾4期生として受講。昨年、「ファミリエほいくえん」をオープン。
4期生として受講した時を振り返り、8期に向けて参加者の背中を押してくれました。

<ファミリエほいくえん>
https://f-child.com/


力強いパワーを感じられた女性起業塾プレセミナー。
参加者同士の結束も生まれ、良い刺激になったようです。
プレセミナー終了後も積極的に参加者同士の交流があり、最初の緊張が嘘のよう。

環境の変化に柔軟に対応せざるを得ない女性だからこそ、漠然とした不安を抱え、自分と向き合う時間も取れずに日々を過ごしています。
そんな中で、今回のプレセミナーを通して「自分」を深掘りすることができたのではないでしょうか。

参加者の皆さま、ゲストの皆さま、おおたなでしこ未来塾卒塾生の皆さま、太田市をはじめ関係者の皆さま、この度は誠にありがとうございました。
7月から始まる本講座でお会いできることを楽しみにしております。

運営 一般社団法人なでしこ未来塾
https://www.nadeshikomiraijuku.or.jp/

撮影・執筆 (一社)なでしこ未来塾 吉良幸恵
https://www.instagram.com/yuckeyworks/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?