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オリジナル絵本を作りたいんじゃ ~ChatGPT(DALL-E)とMidjourney どっちも試してみた~

絵本を作りたい

こんちわ。うちにはちっちゃな子供が2匹(5歳と7歳)おりまして
夜寝る前に、子供たちに何かお話をするのが我が家の日課になっております。

いつも童話や日本の昔話などをするのですが、だんだんとネタが無くなってきておりました。

ある時、話も何も思いつかないので
「大きな果実から生まれた子供が大きくなり、お供を連れて鬼退治に行く」という、オリジナリティあふれまくる話をベース
子供たちに
「さて川から何が流れてきただろうか?」
「お供には何をあげた?」
「そもそも誰がお供になった?」と質問をしながら
子供たちがストーリーを決めていくという事をやってみました。

まず川から流れてきたのは、大きな"すもも"
そして生まれた『すもも太郎』が成長し
カモノハシ』と『ハダカデバネズミ』と『ネッシー』をお供に鬼退治に行くというなんともシュールな作品が出来上がりました。

"なんだそりゃ"な話なのですが、子供たちはこの話が好きで、何度も"すもも太郎"の話をさせられるハメになりました。

そんなどこにも存在しないヘンテコな話"すもも太郎"
もし絵本にできたら、当然世界に一つだけの絵本になりますよね。
それちょっと面白いかもなぁ、とふと思ったのです。

絵本など作ったこともありませんし、絵なんて画伯レベルです。
でももしかしたらこの生成AIの力があれば、絵本ぐらいイケそうなんじゃない?と思い、どれほどのものが作れそうか色々なツールを試してみたのです。

ChatGPTを試す

キャラクターを作る

ChatGPTはDALL-E3という画像生成AIが搭載されています。自然言語で指示を出せば、パパっと作ってくれるというこの気軽さが素晴らしいですよね、

まずは内容を全部入れてみてどんな反応をするか見てみましょう。
プロンプトとしては
『桃太郎風の絵柄で、お供は「カモノハシ」と「ネッシー」と「ハダカデバネズミが冒険をするイメージ』

さてどんな感じでしょうかね…

はいドンッ

ギャーーーー

暗黒大陸みたいなことになっとるぞ。
むしろこっちの話の方が気になるレベル。

一つのプロンプトに、登場人物を多くいれるなど、情報をたくさんいれると、絵がカオスになってしまうようです。
登場人物もなんかめっちゃ増えてるし。
何回か試してみましたが、上のイラストのようになってしまいました。なかなか思ったようにいきませんね。

キャラクター単体で作る

なので、まずはキャラクターを単体で生成してみましょう。
プロンプトは
『イメージを作って イラスト風・男の子・桃太郎風・白背景

お、可愛い!!

なかなか可愛い感じに出来上がりました。
よしよし、そんな感じで「カモノハシ」と「ハダカデバネズミ」と「ネッシー」も同じ感じで生成してみます。

これも可愛い!
これも可愛い!
可愛いけど、なんか目が多い気が…

まぁ全体的になかなか可愛いキャラクターができたのではないでしょうか。
さて、今回の課題はここからです。

一貫したキャラクターにする

絵本を描くうえで、キャラクターを自由に動かしたいですよね。

しかしこれがなかなか難しいんです。
同様のプロンプトを打ち込んだとしても、特徴は押さえてても若干違うキャラクターになってしまうのです。
全く同様のプロンプトでも下のイラストのようになります。

なんか凛々しくなった…
いや、なにかあったんですか?

少し調べてみると「シード値」というものがあるそうで、
コンピュータの乱数生成では、ある特定の数値を「シード値(seed)」として使用するそうです。
このシード値を基に特定の演算を行うことで乱数が生成されます。
その結果、同じシード値を使うと生成される乱数も全く同じになります。

…と言う事は、この画像のシード値があれば、理論的には、全く同じものの生成が可能と言う事!
そうとわかれば早速使ってみましょう!

出でよシード値ッ!そして願いを叶えたまえ!!!

なんかダメでした…

あれ~ネットでは、できるって書いてあったんだけど…ChatGPTの仕様がかわったのかな。
誰か詳しい人いたら、ぜひやり方教えてください。今回は諦めます。

しかし、どうやら一度生成した画像を参照することで、似た画像を生成することは可能なようです。
先ほど作った画像を参照し、「先ほどと同様のプロンプト」に「動きの指示」をつけると

座る「すもも太郎」
ジャンプする「すもも太郎」

着物は安定しませんが、キャラは近い感じにはなってきました。
全く同じかというと微妙ですが、ある程度一貫性を保てているような気がします。

すると気になるのは他のも画像生成AI
クオリティはどうなのでしょうか。

Midjourneyを試す

Midjourneyを聞いたことある方も多いと思います。
こちらも画像生成AIツールで、絵のクオリティに定評があります。
日本語でもOKなのですが、英語のプロンプトの方がクオリティは高くなるようなので、なんとか英語調べながら、やっていきますよ。
This is a pen!!! 

キャラクターを作る

まず冒頭に
/imagine prompt:
と入れてその後にプロンプトを入れていきます。

a boy,japanese fairy tale "momotaro" style,illustrator,children's book,--niji 5 --ar 16:5
(日本の桃太郎風・イラスト風・絵本)
niji 5というのは、アニメ調のイラストに特化した画像生成が可能になる機能です。

さてどんな感じになるでしょうか。

なんじゃこりゃ

そもそもMidjourneyさん的に”momotaro”ってなんやねん?って話ですよね。日本の昔話風というところを捉えて作成した感じがします。

キャラクターを単体で作る

やはり、こちらも細かく指示を出して、単体でキャラクターを作っていくことにします。

色々と試行錯誤しましたが、結局のところYoutubeでやってたMidjoueneyの使い方の丸パクりのプロンプトが一番いい感じでした。

a boy wearing a peach patterned kimono,multi pose and expression,character sheet,ghibli style,illustrator,children's book,--niji 5 --ar 16:9
(桃の柄の着物を着ている・色んなポーズと角度・キャラクターシート・イラスト風・ジブリ風・絵本)

「色んなポーズと角度」これでいくつかの異なったアングルを出してくれるので、素材の種類を増やせてGoodでしたね!
またこの「ジブリ風」のところが絵本的にいい味を出します。
桃太郎は知らないくせに、ジブリはちゃんと知っているんかい。

この中だと左上がイメージに近いかなと言う事で、この子を主人公にすることにしました。

一貫性を持たせる

それでこの子を動かしたいのですが
Midjoueneyは色々と機能があって例えば”Vary Strong"は、そのイメージで表情やしぐさを少し変えて、改めて生成することができます。
これは便利!

着物がちょっと変わっちゃったけど一貫性が保てている

微妙な変化だけなので、もう少し動きをつけたいですね。
なんとか走らせてみたい!

そういう時は
①参照したいイラストのURLを挿入
②そのイラスト作成時のプロンプトを追加
③プロンプトに”running”を追加


そうすることで、参照したキャラクターに追加した動きの指示を加えてくれます。

すももが走った!!… かな?

着物の状態で走らせるのがむずかしいのかもしれませんね。
思ったより、軽いステップでしたが、走ったということにしておきましょうw

そんな感じで、他のお供たち「カモノハシ」と「ハダカデバネズミ」と「ネッシー」も作ってみます。さてどんな感じか。

ん?カモノハシってこんなん?
二足歩行になるネッシー
ピーターラビット感強めなハダカデバネズミ

Midjoueneyさん、微妙に勘違いされてる感じもしますが、可愛くできているので、大目にみましょう。

あと昔話っぽい背景も必要ですね。
mountain path,background,ghibli style,illustrator,children's book,--niji 5 --ar 16:9

なかなか雰囲気が出てます

この背景が今までで一番理想通りな気がする。

とりあえず表紙を作ってみた!

素材がそろってきましたので、表紙ぐらいいけるかもしれません。
ここからは『Photoshop』や『CANVA』のようなデザインツールを使わないといけません。
今回は『CANVA』を使いましたが、私のようなド素人でも簡単に編集ができます。素材たちをそれぞれ切り取ったり、重ねたりしていきます。
しかも無料ですよ。みなさん!!

しかし不必要な部分を消したり、背景を透過させたりとか、そういう機能は有料になりますからね。世の中甘くないですよ。みなさん。

ただ、無料オンライン画像加工編集サイトの『バナー工房』では、背景の透過や文字入れなど様々な編集が無料でできます。
一つのツールで全部できた方が、楽ではありますが、
こういった無償の編集ツールをうまく組み合わせれば、金欠でもできる幅はぐっと広がりますよ。
(なんてったって、Midjoueneyに月額10ドルもかかってるんだから!)

そしてペタペタ貼り付けたら、表紙の完成!
なーんか色々課題が山盛りですが、初めてにしては良しとしましょう!

全体的な統一感が…

感想

ポイント

やはり一朝一夕で、絵本なんて作れるものではありませんでしたね。甘く見てました。
簡単に画像を生成できると言っても、理想の画像を作るためには細かいプロンプトを作る必要があります。
またたくさん情報を追加すればいいというものでもありませんでした。
情報が多いと人数や部位が増えたり、何かと混乱した画像になるので、適切なプロンプトを考え、試行錯誤することが求められます。

今回ChatGPTとMidjoueneyを使ってみましたが
気軽に使えるという意味では、ChatGPTでしたが
一貫したキャラを作れるのはMidjourneyの方が精度が高いように感じました。
ポイントとして、色んなポーズと角度やMidjourneyの機能を使う事で、素材の数を増やすというのが大事だった気がします。
それでも情報が多いと多彩な動きが表現できなかったりするので、できるだけシンプルなキャラクターにするのがいいのかなと思いました。

しかし想像をこえた画像が出て来ることもあって
画像が出て来るまで、わくわくして待つのも画像生成AIの醍醐味ではないでしょうか。

AIの可能性

絵は苦手だけど漫画や絵本が書きたいっ!
文章下手だけどアイデアや伝えたいことはあるっ!

AIがアシストすることで、このような人でも作品が出来る時代になってきました。ここ1,2年で個人でできるクリエイティブな範囲がものすごく広がった気がします。

もう少し修行は必要ですが、いつか製本までして、子供たちをあっと言わせられるような絵本をつくってやろうと思います。

それまでChatGPTさんもMidjourneyさんも新しい機能を増やしてくれているとうれしいです。

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