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スーパー栄養士さんお仕事奮闘記 第11話〜噂をすれば何とやら〜

「何ボーっとしてんだい。俺の話聞いてねぇのかい?」
「あっ、はい。優しい娘さんですね」
「そうだろうよ」

源さんはご満悦だ。

「でな、その娘ってのが・・・」

源さんが再び話し始めたところで事務所のドアが開いた音がした。
そこにはスーツ姿の女性が立っていた。

「お疲れ様です」

「未果さん、お疲れ様です!」
今度は吉川さんがすかさず反応した。

「噂をすれば何とやらだな」
ご満悦だった源さんがさらにご満悦になっていた。
「これが俺の娘だ。本部でマーケティングってのを任されてるんだ。凄いだろ」

「えっ、親子揃って同じ会社で働いてるってことですか?」
「まぁ、こいつは本部勤務の正社員だが俺はただのパートの鮮魚担当だがな」

「石田未果です。父がいつもお世話になってます」
「い、いえ、僕は今日入ったばかりなんです」
「そうなんですね。じゃあ、これからよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」

「それじゃ売り場の様子見てきます」
そう言い残すと未果さんは事務所から出ていった。

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