夜明けのすべて　
瀬尾まいこ

きれいな青色の表紙にひかれて

ふと立ち寄った書店で手にしました
読み始めると自分のことのような
友人のことのようなストーリーでした

映画が最近公開されていることも
内容がパニック障害やＰＭＳ（月経前症候群）であることも知らずに
ふと手にしたこの青色の本に理由を考えてしまいそうでした

パニック障害
わたしは正式にパニック障害の診断名を受けていませんが
過去に死産を体験した夏の日から
少し苦手な場面や苦手な場所があります

まわりの人に少しずつ話しながら
漢方にたよりながら休み休み日々すごしています

ＰＭＳ（月経前症候群）
私は生理周期が不規則で感情の起伏と生理周期を考えたことがなく
自分にはないことだと思っていました

40才になった頃
育児や家事や仕事やプライベートすべてのことが余裕がなくなりました

イライラしておこってしまう
誰かに言われた何気ないことばが気になってずっと考えてしまう
誰も自分のことをわかってくれないと悲しくなり泣いてしまう
自分で制御できずなかなか楽しく穏やかになれない

振り返ると生理前に多い
更年期にもさしかかる年齢なのでこれもまた診断むずかしいですが

同じ職場のパニック障害の男性とＰＭＳの女性が
お互いの様子を分析したり
少しおせっかいやいたりしながら
少しずつ楽になっていくようなお話でした
ふたりの職場の人たちの理解や距離感も絶妙

障害があろうがなかろうが
人生の夜みたいな暗闇はそこら中に転がっていて
でも夜明けがあるよねって思える
わたしの夜と朝をくりかえす日々に
すてきな青い本でした

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