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【地獄に次ぐ地獄】FAIRY TRAIL2019 40K

個人的には先日の比叡山(1ヶ月前に開催され優勝した)でやり切った感から、少しレースへのモチベーションが下がっていた6月。でも、ランナーズの面々はこの高島市で行われるトレイルレースにこぞって参戦すると。部長として、参加しない訳には…。

当日までの地獄
FAIRY TRAILには、20、40、60キロの3部門があり、個人的には60キロ部門が一番得意な距離かと思っていたが、メンバーは20キロと40キロに出るとの事で、私も40キロにエントリーを決めた。出場するからには良い成績が欲しいのは言うまでもないが、今回はモチベーションがそこまで上がらない。しかしながら、私が市役所外で所属するシガウマラ族というクラブチームで、比叡山に続く期待とプレッシャーをかけられる。そんな時に、直前でお尻周りに痛みが発生。5キロほど走れば痛みが出て、走れなくなる状態。ケガは私にとってはいつも地獄。当日のDNSも考え、仮にスタート出来てもDNFになってしまうかなと思っていた。

スタート前の地獄
当日はあいにくの雨予報。テンションが上がる要素が1つも無かった。知り合いのランナーから、足大丈夫?と声をかけてもらうが、おそらく途中で痛みが出るから、レース辞めると思いますと返答。そんな中、スタートセレモニーに、先日の灼熱の比叡山50マイルを制した板垣選手が本日出走ですと壇上に上げてもらうはめに。とても光栄な事であるが、ほんと辛かった。いやぁ、調子が悪いんですよね、少しケガがね…完走目指して頑張りますが。と歯切れの悪い挨拶になってしまった。これはこれで地獄の瞬間。こういうレースインタビューはいつも後からこう言えば良かったと反省するばかり。

序盤の地獄
さてさて、いざ、40キロレースが始まると否が応でも走らないと。と思ってしまうもの。先頭集団でロードを走っていき、高島トレイルに入る。この日強かったのは、フルマラソン2:23で走るびわ湖ランナーの辻氏。もちろん出走前から知っていた有名ランナー。山の登りが軽い。こんな軽く登っていくランナー見たこと無かった。背中が遠くなり、早い段階から見えなくなってしまった。その辻氏の他、2人に抜かれ、4番手を走る事に。10キロもしないうちに、足の痛みが生じ、モチベーションはどん底。入賞ラインではあるが、3位以内に入れないなら、無理せずやめようかと思っていた。第1エイドで、もう辞めようと思っていたが、ここでシガウマラ族からのスタッフがいて、リタイアとは言えず、辞められなかった。う、辛い。痛いのに、ここから30キロのトレイル。痛みメンタル地獄。

中盤の地獄
ならば、半分まで行ったら路面に下りるので、そこでバスに乗って帰ろうと考えながら嫌々走る事に。自分てこんな遅かったっけと感じながらひたすら耐える。そして4位のまま到着。今日は3位にも入れなさそうだし、さぁリタイアと。インタビューしてたやつリタイアしよったと思われるんだろうな…と背徳感。しかし、エイドスタッフの方が収容バスは15:30だよと。今12:00前。だいぶ待たないといけないし、走って帰った方が早いよと。うう、行くしかないのか。地獄。

終盤までの地獄
ここから、一気に900m付近まで登る。全く走れない。自分てこんなに遅かったっけ。もうここまで来たらゴールまで辿り着くしかないので、もはやレースが作業と化している。ようやく空が見えてきて、山頂まで登れた。とりあえず登れて良かった。ここで、前を走っていたランナーが足を攣って座り込んでいた。このランナーは3月の六甲で序盤凌ぎを削り、一旦千切られたが、終盤大幅にバテていたので、逆転勝ち出来たランナーだった。今回も前回のように逆転。3位に上がった。おお、3位。今日初めてテンション上昇。3位でゴール出来れば、もう十分と思い、先を進む。しかし、ここからの下りがドロドロで何回も何回もコケる。もう手も足もドロドロ。泥地獄。コケた際、手のひらから出血。足も痛いが、もはや身体中が痛い。

ゴールまでの地獄
地獄のレースも終盤。スキー場を下って、最終エイド。残り3、4キロ。順位は3位。後続は来る気配はなさそう。今回は飛ばそうと思った区間が全くなく、ただただ歩を進めてきた感じ。3位でゴール出来そうなメドが立ったので、レースを無事に終える事だけを考えていた。そんな時、前に2位ランナーが。うそ、抜けるのか。あのスピードなら頑張ったら抜ける。それは頑張るしかない。最後に50mほど登る急登があり、弱いラスボス扱い。ここで、予期せずしてこの日一番頑張る事に。息がゼェゼェ…地獄。登りが終わり、ゴールまでの公園内でのキロ3分台の本気ラン。後ろは見えないが、ここまで来たら2位でゴールしたい。そして、最後出し切って2位でゴール。全身ドロドロで、足をさらに痛めての2位ゴール。ここまでする必要あったのか。

地獄のFAIRY TRAILを振り返って
FAIRY TRAIL初出場であったので、知らない山を走る楽しみはあったかなと。しかし、気持ちよくは走れなくて、比叡山50マイルよりも辛かった。とにかく辛かった。そして優勝の辻氏に大敗。ただ今の状態から考えると、悪いなりに結果を出せたかなと。しかし万全であっても辻氏には勝てないと痛感。年内再戦のレースがあるので、そこまでに少しでも迫れるようにしたい。FAIRY TRAIL自体は高島らしい雰囲気の中、フカフカの気持ち良いトレイルを楽しめるのかなと。滋賀には比叡山系・高島トレイル・伊吹山系・湖南アルプス…と多種多様な山々があり、各種トレイルレースも開催されていて、改めてイイとこに住んでいるなと思った。辻氏は三重県のランナーで、鈴鹿山脈で練習しているとの事なので、滋賀も良いがそちらにも練習しに行きたいと思った。

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