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FTR秩父奥武蔵100

『関東では全くの無名を思い知る秩父遠征』

【レース概要】                                           
関東圏では規模の大きな大会であり、今年で第〇回目を迎え、毎年1,000人以上のトレイルランナーが参加している。埼玉県秩父市を舞台に30K部門と私が今回出場した100K部門がある。スタート・ゴールは羊山公園で、西武秩父駅から徒歩圏内にある羊山公園がレース会場となっている。100Kでは、総距離約106K・累積獲得標高が約7,000mのハードコースであり、秩父奥武蔵の山々を順々にぐるりと巡っていき、羊山公園に戻ってくるコースとなっている。

stravaからレースマップを引用

【レースへの参戦経緯】                                    
10月にあったLAKEBIWA100が実質年内最終レースだったが、11月12月と目標のないままダラダラ過ごすのも面白くないと思い、出場した事のない地域の大会に出てみようと思ったのがきっかけだった。ただ参加費と遠征費が高い。普通の旅行以上にお金がかかるため、ふらっと出てみようかなくらいの気持ちでは出場する覚悟が中々できなかったが、最後はえいやーで入金エントリーした。 

レース代は全体的に高騰している

【レース対策】
前月のLAKEBIWA100でそこそこ走れている状態だったため、特にロング対策はせず、意識的にロードのスピード練を少しやった程度で臨んだ(走りこんでいる訳ではないので体重は増加した状態だった)。

【レース使用アイテム】                                   
今回新しく試したものが、TOPRUNNERというサプリ。赤と青の二種類あり、青はレース前レース後に準備回復用として使用し、赤はレース中の水分補給として使用する。青の方を3日前くらいから毎晩ローディングし、赤をレース時のスタータードリンクとして使用した。味は美味しい。直接効果があったか分からないが、レース結果としては良い走りが出来たと思う。

味も美味しく飲みやすい

【レース前日 誰も知り合いのいない会場】                            
受付会場に向かう。関西では(自分でも言うのもあれだが)、割と声をかけられたり、知り合いが大体いて、話し込んだりするものであるが、埼玉の受付会場では誰1人として声掛けられるでもなく、知り合いがいる訳でもなく、一瞬で受付作業が完了した。早々に宿に戻り、TOPRUNNER青をローディングして就寝した。

寂しい受付

【スタート~前半 捻挫により自重】                                 
朝7時レーススタート。コースを全く知らないので、頼りは標高差マップ。コースのイメージだけしてスタートラインに立つ。気温は5℃くらいか。上着がないと肌寒い。この日の天候は快晴であり、日差しが出てくると暖かく感じる。スタートしてすぐ、5番目の位置を走行する。総合での入賞ラインはTOP10なので、最低でもここには入っておきたいところ。序盤の1位(長田選手)は前回チャンピオンかつ今年国内主要レースでほぼ負けなしの人物。ここには正直勝てないだろうと思っていた。その他強い選手が軒並みいるので、どこまで同等レベルの選手を蹴散らせるかという感じである。A1・A2…と順調に通過。しかしA3の手前(だったと思う)で、下り箇所で左足が伸び切った感じでグネってしまった。直後これはまずい
かなと思うものの、ペースを落として走ろうと思い、自重気味(それまでの入りが速い印象もあり)に進む。順位は5番目のまま。

前半は限りなくマイペース。この後捻挫してしまう

【~中間点 捻挫が馴染みだした】                                      
第4エイド35キロ地点に到達する頃、すぐ後ろに6~8番目の選手がいるのが見えて焦りだす。エイド出発後、すぐ1人(町田選手)に抜かれる。何とか食らいついていかないとと思うが、ギリギリ見える距離で付いていくのが精いっぱい。長い登りの終わり間際で後ろを振り返ると2人が近い位置で追ってきていた。この光景を受け、ここで2人西方選手・河内選手)に抜かれるとTOP10に黄色信号だと危機感を覚え、目が覚める。小刻みアップダウンの稜線箇所にて一度抜かれた前の選手に追いつき、加速する。この頃捻挫が馴染みだした。レースのほぼ中間地点であるA5ゆのたに到着。町田選手と同着。A5はドロップバックのエイドなので、後半に向けての準備を行う。エイドワークの間、座り込む町田選手の表情を見ると疲労感が見えた。A5のエイドワークを手短に済ませ、後半戦へ。

捻挫が馴染み、ペースが掴めてきた。

【後半戦~A7長念寺70キロ地点 順調な捲り上げ】                        
後半戦に入っても険しいアップダウンは続く。しかし自分には得意なコーススペックである。前半に自重していた分、ペースを落とさずに進めた。すると前半飛ばしていたであろう前の選手がどんどん近くなってきた。一人目は暫定4位の選手(横内選手)。前半で長田選手と凌ぎを削っていたのか疲労感が目に付く。ここはすんなり抜いていく。そしてさらに前の選手を追う。携帯で結果速報を自分で見ながら進み、エイド進むにつれて2位・3位の選手とのタイム差は無くなってきた。そしてA7長念寺に到着すると、エイドに同時に2位(岩井選手)3位(菊嶋選手)がいた。それぞれ自分よりも先にエイドを出たのであるが、最大10分以上あった差はもうない。この2人の選手とは序盤で一緒に走っていたが、A2の時点で離されていた
。再び追いついた訳である。そして日は暮れ、終盤の戦いへ。

順位も上げられてきて、気分も乗ってくる。

【~ゴール ラストの競り合い】                                
70キロ過ぎてすぐに、菊嶋選手は抜く事が出来て、3位になった。すぐその先に2位の岩井選手がいて、抜く事が出来たが、菊嶋選手と違い、岩井選手は食い下がらない。岩井選手は胃腸がやられているらしいが、走力は全然落ちてなかった。私が追いついた事で、復活したのだろうか。結局70キロ過ぎた地点から最終エイドであるA9まで並走する。レースも残り10キロとなるといよいよ勝負がかかってくる。1位の長田選手とも差は縮まってはいるものの前半の30分近いリードからは射程圏外であろう。A9エイドを岩井選手と同時に出発する。今までの自分なら2位も3位も大して差はないので、正直どっちでも良いかなと思ってしまう部分はあったが、職場の先輩から2位と3位は全然違うだろう、2位は1位の選手と争った感はあるが、3位は優勝に絡んでないので、その差はあるだろうと指摘された事がある。個人的には準と付くだけで優勝と名乗れるなら、それは2位が良いと最近思ってきた。という事で2位3位争いでも勝てるなら勝ちたい。残り10キロはラストスパート合戦になる訳だが、幸いにもゴールまで下り基調な箇所だったため、自分には有利に働いた(それまで岩井選手とは下りで離して、登りで追いつかれていた)。捻挫した足をも忘れて思い切り下りを駆け抜けていく。登りも2箇所残っているのだが、勢いと根性で乗り切り、最後の10キロで岩井選手と5分差を開けて競り勝つ事が出来た。

最後まで競り合った岩井竜太選手

【翌日の表彰式 結局誰ですか感】                                     
ゴールしてのインタビューでも、大会主催者の方(奥宮さんという有名なトレイルランナー)から誰ですか的なやり取りになった。翌日の表彰式でも、観客の方からも準優勝の選手は誰ですか感を感じたのは気のせいだろうか。

結果100K準優勝

【レース中の補給】                                          
エイド間が10キロ程度と短いため、補給はエイドにて固形食を食べる。牛丼や豚汁等とても美味しかった。どうしても空腹感を感じるエイド間ではジェルを合計2~3個食べて繋いだ形である。レース全体を通してパフォーマンスは良かったため、スタータードリンクの赤のTOPRUNNERと青のローディング用も良かった気がする。中間点でMEDALIST9000を摂ったのも、エネルギー切れする事なく後半戦に臨めた結果(前半のタイムは優勝した長田選手が断トツで速かったが、後半のタイムは長田選手より8分速かった)であるのかなと思う。

後半戦に向けても、これは効きますね

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