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個人のやりたいことと会社が目指すもの

私はチームビルディングを学んでいますが、よく対比されるのは「チームワーク」です。
この二つの違いは簡単に言ってしまうと、「個人の強み」が活かされているかどうかです。

個の時代とチームビルディング

私がチームビルディングを学び始めたのは7年前からなのですが、始めたころはチームビルディングと言っても世間では???だったように思います。ここ数年で時代が大きく変化して「個の時代」と言われるようになってからチームビルディングがメジャーになってきたように思います。

色々な言われ方をしていますが、私が学んでいるチームビルディングは
個人の強みを活かして、会社の目指す方向にどういう仕組みで、どういうコミュニケーションを使って事業を成長させていくか、これを構築するものがチームビルディングだと思っています。

個人のやりたいことと管理職の役割

最近の若い人は「自分のやりたい仕事」にこだわっているように思います。それはとても良いことだと思います。しかしだからと言って会社で「自分の好きなことだけやる」というのは少し違うと思っています。

最近聞いた事例では、自分が正しいと思ったことを周りに言っても聞いてもらえない、無視する、それはおかしい。自分はいじめられているということを訴える方がいたそうです。

無視する周りもどうかと思いますが、いじめられているというのもちょっと違うような気がします。

そもそも会社は、その会社が社会にどういう貢献をしたいのか(使命)をベースに存在する目的があり、それを果たすための目標があります。これが達成した姿をビジョンとして表現します。

個人はそのビジョン達成のために、自分の強みをどう使ってゴールに進むかが問われています。個人が正しいと思うことが、会社のビジョン達成のために正しいことでなければ、それはその会社では正しいことではないのです。

何が言いたいかというと、
個人のやりたいことと、会社のやるべきことは完全には一致しない
ということです。

そんなことを言ったら「個の強み」はどこへいったんだと言われそうですが、ここで重要になるのが管理職の存在です。


管理職(上司)は部下の強みを理解して、個々がどのようにステップアップしたいと考えているのか把握する必要があります。
そして会社が目指す目的のために、自分たちがやるべきことのうち、この部下にはこの目標が達成できれば、部下の成長目標のこの部分は達成できるということをきちんとつなげてあげることができないといけません。

文章にしてみると難しいですね(笑)
でも、これができる上司が優秀な上司と言えると思います。ですからチームビルディングの世界ではマネジメントの強化が重要になってきます。

上司の思い込みで判断しない

先日お話を聞いた女性社長さんがいらっしゃるのですが、この会社は小さな会社なのですが、ビジネスは独自性を発揮すれば今後発展が期待できそうな会社です。そんな会社にその独自性に惹かれて入社してくれた若い女性社員がいるということは聞いていました。

社長:どうも結婚するらしいんです。でも今の状態だと給料上げてあげることができないので、辞めてしまうかも。彼女が辞めたらイタイです。

とおっしゃるので、
私:確かに今の状態では給料は上げられないかもしれませんけど、そのことははっきりと伝えて、でも彼女がやりたいと思っていることと御社の独自性を活かせば彼女のキャリアアップは可能なんじゃないですか?
それに同じ女性として働きやすい職場環境を整えることは、小さい会社だからこそできると思いますけど。そういうことを率直に話して、彼女に期待していることをしっかり伝えたらどうですか?それでも彼女がお金を一番にしたいのであれば、諦めるしかないですよね。できることをやるしかないのでは?

社長はそうかもしれないと言われて、率直に思っていることを話してみるとおっしゃっていました。

コロナの影響もあり、現状では給料が上げられないことをとても気にされていました。それでもこの会社がこれから提供できるであろう価値は素敵だなと思っていたので、思い込みで判断するのはもったいないなと思いました。

会社が何を目指して世の中に何を提供するのか、そのために個人が強みを活かして関われることができたら強い会社になると思います。



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