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先週に引き続き「定年」ネタで恐縮です。今週は定年女子フォーラムというものに参加してきました。


ずっと働いている女子は何を考えているのだろう?

普段仕事をしていると、定年世代の男性については話を聞いたり見たりすることがあります。世間でも「働かないおじさん」という言葉を耳にします。

一方女性の視点で見ると私の友人には、しっかり働き続けている人がいないのですが、世代的には男女雇用機会均等法の初期のころにあたるので、そろそろ定年を迎えます。

男女雇用機会均等法ができたとは言え、育児休業などは今ほど充実していませんでしたから、女性が働き続けるのはまだまだ難しい時代だったように思います。

私自身も途中いろいろありますが、定年を待たずにチャレンジしてみたい仕事に就くことにしました。この働き方がいつまでできるのかと漠然と考えることはあります。

今回、たまたまネットで見つけた「定年女子フォーラム」は基本的には仕事を現在も続けている50代半ば~60歳を超えた女性が集まって、仕事と今後の人生について考える場です。

ここまで同世代と仕事と人生の悩みについて話す機会はなかったので、なかなか面白かったです。

まずは自分のキャリアを客観的に見る

午前中は世の中の動向を学んだり、キャリア研修では定番のWill・Can・Mustのワークを行いました。

Will:やりたいこと
Can:できること
Must:やるべきこと、求められていること

この3つの視点で自分を洗い出していきます。

面白かったのは、みなさん「Must」が思ったほどないということでした。
やらなければいけないことはそれほどないし、会社から何を求められているかわからないという意見が多かったことです。

これは、自分でも「何が求められているのか」は取りにいかないといけないですし、会社側もシニアに対して「何を求めていくのか」これをしっかり提示していないとミスマッチが起こることになります。

自分の力と世間とのギャップ

みなさん色々な悩みがありましたが、全体的には定年を間近に控えて、このまま会社に残るのか?ということでした。

しっかり仕事を続けていらっしゃる方ばかりでしたので、自分の能力にそれなりに自信のある方が多いような気がします。

しかし言葉は悪いですが、世間の現状とはズレているような気がしました。というか、みなさん知らないのだと思います。

以前、知人に頼まれて定年を迎える女性の個人のキャリア相談にのったことがありました。

その方は、会社の経理を一手に引き受けて20年以上がんばってきた。自分で勉強して簿記3級の資格も取った。しかし定年を前に会社から「残るなら週3日で社会保険の加入なしで」と言われたそうです。

会社はもう自分のことが要らないのではと思った。それなら残らずに転職活動をするか迷っているということでした。

人手不足と言われていますが、一般事務の有効求人倍率は0.35倍です。販売や接客は2倍以上なので、かなり差があります。

事務系の求人はかなり厳しいことをお伝えしました。

そして、仮に給料を30万円もらっている人が定年退職で辞めて失業保険をもらうとしたら、ざっくりですが、月に14万程度で最長でも5ヶ月もらったらそこで終了です。
もちろん早く転職先を見つければ良いのですが、60歳を過ぎての転職はなかなか厳しいのが現実です。

今の会社で給料が半分になったとしても、65歳までは会社は雇用義務がありますからそこまでは不本意でも15万円は入ることになります。

そう考えると、まずは最低限の収入を確保しつつ、スキルを上げるとかダブルワークをするとか、他に自分を活かせそうな会社をゆっくり探すなどした方が良いのでは?とアドバイスしました。

ここまでがんばってきたのですから、焦らずに今度は会社を利用して自分らしい生き方を探っていきましょうとお伝えしました。

その方はスッキリした顔で、焦らずにこれからどうしたいか考えてみますとおっしゃっていました。

プライドではなく学ぶ力

フォーラムの後半は、パネラー女性たちの事例が発表されました。

パネラーになる方(優秀な方)は流石に違うなと思います。

質問の中に、仕事に優劣をつけてそんな仕事はしたくないというようなことがありました。

あるパネラーの方から、「どんな仕事もまずやってみるといい。どんな仕事でもそこから社会の縮図とか学べることはたくさんある。私たちは若い人にはない経験があり、たくさんのことを学ぶ力がある。だからここまでやってこられた。最初から優劣を決めつけず学んだことから自分を活かせることが出てくるかもしれない」

と話されていました。

仕事に上も下もないから、そこにプライドはあっても仕方ない。どんな仕事からも学ぶ、それが大事ということでした。

男性でも女性でもこの考え方は大事だと感じました。


こんな感じでいつもと違う一日を過ごしました。普段社労士の資格を活かそうとは考えていませんが今回フォーラムに参加してみて、社労士で学んだことはもしかしたら?定年世代の役に立てるのかもと思いました。(もう一度しっかり復習しないと・・・)

同世代の「個人」と「会社の取組」の両面から役に立てるように考えていきたいと思いました。


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