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鶏膝ナンコツの唐揚げをつくろう!

みんなは冷凍庫に、何を常備しているだろうか?
私は「鶏の膝ナンコツ」だ。これさえあれば、居酒屋の定番メニューがいつでもつくれる。しかも、好きなだけ食べられるのだ。

今回は、安くておいしい家飲みツマミ「鶏膝ナンコツの唐揚げ」をつくってみよう!


これが「鶏膝ナンコツ」だ!

鶏膝ナンコツはこんな感じで売っている。

丸っこい粒がたくさん入っているが、この1粒が鶏の膝1個分。100gあたり128円と価格は安いが、1羽から2個しか取れない希少部位だ。

スーパーで売っているのは「若鶏」のもの。「若鶏」とは、生後3カ月から5カ月ぐらいの鶏のことで、現在、流通している国産鶏肉は、ほとんどが「若鶏」だ。若いので、お肉がやわらかくてジューシー。だから膝軟骨も食べられるのだ。

逆にブランド物の「地鶏」は、広い場所で放し飼いにして育てられるため、膝軟骨も発達して硬くなる。肉の身は引き締まって、ムッチリした食感と旨味が増すが、膝軟骨は硬くて食べられない。銘柄鶏の膝軟骨は、廃棄されてしまうそうだ。

鶏膝ナンコツは、どこの部位?

鶏膝ナンコツは、膝部分の軟骨だ。
「鶏の膝」とはどこだろう?

クリスマスに食べる、ローストチキンを思い出してみよう。

私はローストチキンを食べるとき、骨だけになったチキンレッグを関節でグキッと折って、関節の周りについたサクサクした白っぽい部分をかじるのが大好きだ。それがまさに、膝軟骨だ。

モモ肉の関節部分にあるため、別名「モモ軟骨」とも呼ばれる。骨付モモ肉に1個だけ。1羽から2個しか取れない。

膝軟骨には、肉や脂身も少しついている。唐揚げにすると、コリコリ・サクサクした食感に加えて、ジュワッとした肉汁感も味わえる。コラーゲンがたっぷりで、体に良さそうだ。

『ヤゲン軟骨』は、どこの部位?
焼き鳥でおなじみ「ヤゲン軟骨」は、胸骨の先端についている三角形のナンコツのこと。漢方薬をすり潰す「薬研(やげん)」に似ていることが、名前の由来だ。

英語では、keel bone とも呼ばれるが、どこかで聞いたことがあるね。そう、ケンタッキーフライドチキンの「キール(胸)」だ。キールを食べると中にやわらかい軟骨が入っている。それがヤゲン軟骨だ。

いろいろな軟骨を食べているね

つくってみよう!

うんちくはこのぐらいにして、さっそく唐揚げをつくってみよう。

<材料>

若鶏の膝軟骨 250g
ナンプラー 大さじ 1
片栗粉 大さじ 4
ニンニク 3片ぐらい
テーブルコショー 少々

◎ テーブルコショー

胡椒には、細挽きのテーブルコショーを使いたい。

ステーキなどの肉料理では、粗挽きブラックペッパーを使っているが、肉を焼く際、早い段階で振ってしまうと、胡椒が焦げて苦味が出ることが気になっていた。それで、高温になる揚げ物には、細挽きのテーブルコショーを使っている。

◎ ニンニク×ナンプラー

この味付けは、私の「不動の揚げ物レシピ」だ。ナンプラーの旨味も相まって、一発で味がキマる。以前紹介した「ホルモンの唐揚げ」も、この味付けでつくっている。

衣や味付けの材料は、シンプルで簡単。
唐揚げづくりで悩んだときは、ぜひ試してみてほしい。

◎ 半解凍のほうが揚げやすい

スーパーで売っている若鶏の膝軟骨は、ほとんどが、冷凍・解凍モノだ。もし凍っていたら、半解凍の状態で準備していこう。

油で揚げて調理する場合、軟骨についている脂が熱で溶けて小さくなる。高温で長く揚げると、せっかくの膝ナンコツが小さくしぼんでしまうのだ。半解凍の状態から揚げれば、外はカリッと、中はちょうどよく加熱できる。

味付けの三種の神器、ニンニク・ナンプラー・テーブルコショー を投入。

まんべんなく、よく混ぜていこう。

下味は完璧だ!

◎ 片栗粉でカリッと仕上げる!

下味をつけたナンコツに、片栗粉をまぶしていこう。

片栗粉を使うとカリッと仕上がる。カリカリの衣は、コリコリしたナンコツの食感と相性抜群だ。冷めてもカリッとした食感が楽しめる。

混ぜてみて足りなければ、様子を見ながら、片栗粉を足していこう

◎ 手早く揚げよう!

高温すぎず、長く揚げすぎないことがポイントだ。

油が高温すぎると、軟骨についている脂(膝のコラーゲン)が溶けて小さくしぼんでしまう。この脂が、サクジュワ食感の決め手となるため、消失しないように手早く揚げよう。

いっぱい、できたぞー!!

冷めても、おいしい!

鶏膝ナンコツの唐揚げは、冷めてもおいしい。たくさん作って残った分は、お弁当のおかずとしてもオススメだ。

ただし、電子レンジでの再加熱はNG。衣のカリカリ感がなくなることはもちろん、レンジの高温で、脂がしぼんで悲しい姿になってしまう。冷たくてもおいしいので、そのまま食べてほしい!

アレンジの夢も広がる

それにしても、このビジュアル。何かに似てるな……

そうだ!「ポンスケ」だ!

ナンコツの食感も、ポリポリして、おかきに似てる!

衣を「あまから醤油」にして、揚げた後に青のりをまぶせば、ポンスケになりそうだ! 次は「ポンスケ風・鶏膝ナンコツ」もつくってみよう。

アレンジの夢も広がるね!

ナンコツの揚げ油を有効に使おう!

鶏膝ナンコツを揚げたぐらいでは、油はまだキレイな状態だ。しかもこの油には、軟骨から溶け出した脂も混ざっている。せっかくだから、フライドポテトを揚げてみよう!

冷凍フライドポテトも常備しておくと便利

ちまたの噂では「マクドナルドは、ポテトを揚げる油に、牛脂とパーム油をブレンドしたものを使っている」らしい。それならこっちは鶏油チーユだ! 軟骨から溶け出した旨味とコラーゲンは、無駄なく使うぞ!

鶏膝ナンコツの唐揚げで、おうち居酒屋を楽しもう!

安くておいしい鶏膝ナンコツ。
常備しておけば「鶏膝ナンコツの唐揚げ」がいつでもつくれる。

つくり方も、それほどむずかしくない。ついでに、揚げた後のおいしい油で、フライドポテトまで楽しめる。鶏膝ナンコツがあるだけで、おうちが居酒屋に早変わり!食べるコラーゲンで体にもいいぞ。

おいしいナンコツの唐揚げをつくって、おうち居酒屋を楽しもう!

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