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雑学note【第27回】たまごに白玉・赤玉があるのはなぜ?

スーパーでたまごを買うとき、「赤玉」を手にすることが増えた。たまごといえば普通白だというイメージがあったけど、赤いやつも、なんかおしゃれでいいと思うようになった。でもまだ、ゆでたまごが赤玉の場合、すごい違和感がある。

それにしても、なんで赤いのがあるんだろう? おしゃれにしたくて塗ってるわけじゃないと思うけど……。

いままでずっと「そういうものだろ」とスルーしてきたけど、よく考えると「なんで?」と思う。調べてみる。

鶏の種類によって、産むたまごの色が違うらしい

今回は割と簡単に解決した。見出しの通りである。

白いたまごを産むのが「ジュリア」「ジュリアライト」などの品種。薄茶色の「赤玉」を産むのは「ボリスブラウン」などの品種の鶏なのだそうだ。

「ジュリア」「ジュリアライト」などの白玉を産む品種は羽毛が白で全身が白く、赤玉を産む「ボリスブラウン」はその名の通り茶色いのが特徴。体が白い鶏は白いたまご、茶色いやつは茶色いたまごを産むというから、わかりやすい。

白玉種の「ジュリア」「ジュリアライト」などは特にたくさんたまごを産むらしく、そのためシェアも多くなる。結果、赤玉より白玉の方が絶対量が多くなるようだ。でも、最近は赤玉の品種もよくなって、差も縮まったから、赤玉もよく出回るようになったそうだ。

味や栄養の違い

「赤玉」「白玉」に味や栄養に大きな違いはないらしい。違いがあるとしたら、赤白というより、餌の影響の方が大きい。なので「単に色が違うだけ」と考えていい。

もし「赤玉」の方が高級品みたいなイメージがあるなら、それは「白玉」よりも数が少ない餌代がかかるなどの理由で、値段が高くなりがちだからだという話だ。

もっとも僕はそのイメージは持っていなかった。はじめから「色が違うだけ」というイメージだった。したり顔で「実は~? 同じなんですねえ~」みたいに言われても、「はあ、そうでしょうね」という気分だ。だから僕の勝ちだと思った。

「赤玉」の理由

「赤玉」のたまごはなぜ赤いのかというと、卵を産むとき、プロトポルフィリンという茶色い色素を持つ物質が卵の表面にたくさん沈着するからだという。卵は白が基本で、色が付くのは進化によって得たものらしい。

では、なぜ、ボリスブラウンのような茶色い鶏はプロトポルフィリンを殻に含ませて、茶色の卵を産むのか。それは外敵から卵を守るために進化した結果だと考えられている。

これはなんとなくわかる気がする。親鶏は卵を側で守る。だから、自分の体の色に近い方が、卵は目立たなくなる。見つかりにくくなる。

茶色い鶏は茶色い卵を産んで、卵が敵に奪われないように、白い鶏は白い卵を産んで、卵が敵に奪われないように、いや、あるいは白い鶏は卵に合わせて、自分を白くしたのかもしれない。

「そうか……自分の卵を守るために、進化してきたんだなあ。この『赤玉』がそれを物語っているってわけだ……」と言っているそばから人間に卵を取られ続け…………せっかく進化したのに……かわいそうになってきたから、これ以上考えるのはやめることにした。

参考文献


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