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【書評】Logic - Super Market - 1/2(あらすじ)*ネタバレ注意

ラッパーのLogicが本名のBobby Hall名義でリリースしたデビュー作についてのただの感想文です。小説につき、あらすじを書きます。ネタバレを含む為これから読む予定のある方は読まないでください。

あらすじ -

終わりの始まり

この小説はいきなり主人公のFlynnが殺人を犯して、血まみれになっているというところからスタートします。最初にオチを言ってしまい、最後に回収するサスペンスなどでみられるタイプの小説です。

出だしが終わると時間軸が巻き戻って本編が始まります。

Part1 冴えない小説家を夢見る男、Flynn

主人公Flynnは片田舎に住む小説家志望の男。父親は出て行ってしまい、母親と二人暮らしの無職。
小説で成功することを夢見ていますが一度も作品を完結できずに出版社に現行を送っても一度も採用されません。

代わり映えのしない日常の中で絶望しながら生きているFlynnですが、奇跡的に近くのスーパーのスタッフとして採用されます。そしてそこで様々な奇人変人に出会います(脇役登場人物の描写はブラックユーモアもあり流石ラッパー、という感じ)。中でも、同じ従業員であるFrankは彼にとって特別な存在となります。

Frankを知れば知るほどFlynnはFrankに魅せられていきます。そしてついに、Frankを主人公にした自身の職場スーパーマーケットの日常を題材にした小説の執筆に思い至るわけです。

Supermarketでの出会いと小説の執筆

Flynnはこの小説にかつてない手ごたえを得ますが、話はそう上手くは運びません。直後に心の支えだった彼女のLolaに振られてしまいます。再び絶望の淵に叩き落とされるFlynn。ぼろぼろの状態で朝起きると、いつもの小説の不採用通知の中に紛れて1通、「このSupermarketの小説に興味を持った、ぜひ会いたい」という主旨の手紙が届きます。期待と不安に胸を膨らませ、FlynnはNYに飛びます。NYでFlynnを待っていたのは予想以上の行幸でした。

それはこの小説を6か月以内に書き終えれば来年発売する、というもの。絶望から蘇ったFlynnは小節を書くことだけに集中します。Supermarketに訪れる客、同僚の従業員、そして主人公のFrankを観察し、話しかける。家に帰ってからもFrankと電話でやりとりしたあとにその言葉を愛用するモレスキンに書きなぐっていきます。そしてFlynnには同じスーパーに勤めていたMiaというブロンドの魅力的な彼女ができる。Flynnの人生がまた激しく動き始めます。

Frankは風変りで魅力的で、悪意に満ちたキャラクターとして描かれます。いつもバナナを食べて、スーパーマーケットに努める女の子みんなと肉体関係をもっていたり・・・と。そしてFrankは盗みも働いています。ある日、FlynnはFrankからスーパーマーケットの金を全部盗む計画を聴きます。Flynnは毎晩Frankからの電話を待ち、そこで聴いた盗みの計画を小説に落としていきます。

そして強盗前夜。クライマックスの話を聴く為に家で電話を待っていたFlynnの基にMiaが現れる。MiaはスーパーにいるRachelとFlynnが浮気した、という話を聴きFlynnに詰め寄ります。Rachelと肉体関係を持っていたのはFrank。

しかしFlynbは2人の関係を小節に書き留めていました。それをMiaに見られてしまい更なる窮地に。そこでFrankから電話がなります。FlynnはFrankに事実を説明するように伝えます。しかし電話に出たMiaは電話を切って、出て行ってしまいます。FlynnはFrankに裏切られてしまったのです。そしてFlynnは再び絶望の中へと落ちていきます。

衝撃の事実と逮捕

翌日、スーパーに遅刻気味に出社すると。警察やメディアが多数押しかけていました。なんとFrankは強盗をやってのけたのです。しかし逮捕されたのはFlynn。スタッフ全員が集まる中でFlynnを待っていたのは驚愕の事実。Frankなど実は存在しなかったのです。FrankはFlynn自身。前日もFrankから電話などは掛かってきていなかった。Rachelと浮気していたのもFlynnだったのです。

・・・

Flynnが警察に逮捕され、連行されPART 1が終わります。まったりと進む前半部分と比較し後半の描写はかなり迫力があります。

PART2 病院での目覚めとFrankとの戦い

PART2は病院で目が覚めるところからスタートします。
逮捕されてしまったFlynnは複数の精神疾患と診断され無罪となった代わりに、病院に入れられてしまっていました。なんと、Flynnが逮捕されてからすでに2年以上経過していました。スーパーマーケットは、Flynnが頭の中で作り上げた世界だったのです。

Flynnは目覚めては、Frankに引き戻されるような形で夢の中に戻り、スーパーマーケットのストーリーを繰り返していました。そのストーリーを2年間ずっとループしていたのです。Supermarcketに登場するキャラクターたちはみんな病院にいる人たち。その人たちをFlynnは題材にsupermarketの話を頭の中で作っていたのです。しかし、Flynnは逮捕される直前に小説を書き上げていました。小説は「強盗犯の精神疾患者が書いた小説」ということで話題になりベストセラーとなっていました。

再び目覚めたFlynnですが、またしてもFrankが立ちはだかり何度もループに引き戻されます。そんな中でFlynnは唯一ループから抜け出した男、Redに出会います。RedはFlynnに「自らFrankと戦い、殺すしかない」というアドバイスをします。Flynnは病院からMiaとRedの力を借りて抜け出し、スーパーマーケットに向かいます。そこで待ち受けるFrank。激しい戦いの末FlynnはFrankに勝利する・・・最初の血だらけのシーンが最後の決闘のシーンだったと。

・・・

ざっくりいうとこんな話です。2週間前の記憶を頼りに書いたので多少違ったらごめんなさい。感想文は後半に続きます。

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