【本当にやりがいなし?】「安全」に関係する仕事のモチベーション
「安全」を考えるやりがい
工業地帯に行くと必ずと言っていいほど目にする「安全第一」という標記。
今回は「安全」に関係する職種に関わる若手向けの記事です。
というのも、筆者は、ものづくりに携わって10年くらい経ちますが、昔と違って現在は安全がある程度確保されている状況が当たり前になっていることもあり、事務系の、特に若手勤務者があまり身近に感じられない概念になっているような気がします。
また、新卒で大企業に入社したりするといきなり安全管理課とかに配属されて、わけもわからずリスクアセスメントさせられたり、面白みもなく1年経たずに退職するといったケースも見てきました。
というわけで、今回は一見お金と直結することもなさそうな「安全」が、なぜ「第一」と掲げられているのか、その重要性とやりがいについて記事にします。
「安全」の定義
まず、国際的な「安全」の定義は以下はです。
「許容できないリスクがないこと」
ポイントはリスクがゼロということではなく、許容できないリスクがないということです。
つまり「安全」の中にも許容可能な「リスク」は存在するということですね。
実際のところリスクが「ゼロ」という作業は「なにもしない」他ありません。
ちなみに当該記事では扱いませんが、許容可能な「リスク」を抽出する手法がリスクアセスメントです。
具体的には厚生労働省の「事例でわかる職場のリスクアセスメント」が大変わかりやすいのでおすすめです。
※筆者も工場経営者として色々チェックしましたが、こちらが一番理解しやすかったです!
なぜ「安全」は「第一」なのか?
結論から述べると、「安全」を「第一」にした方が、結果的に売上や生産といったアウトプットが安定するからです。
たとえば「安全」でない状態で続けると下図のようなことが生じる可能性があります。
イメージしやすいのは事故により生産ラインが停止、復旧に数日かかるとすると、その分生産が落ちます。
そうなると工場だけでなく、営業サイドは納期調整が発生し、不要な事務工数が増えてしまい、結果的に不要なコスト増や顧客の信用を失ったりしてしまいます。
ちなみに当たり前ですが失ったコストや、特に信用は返ってきません。
まとめ
昔の工場と違って、現在は安全が確保される前提で機械や設備が設計されています。
(例えば昔のマシニングセンタは機械加工中に扉をあけることができましたし、フルカバーなんてありませんでした)
機械や設備は性能も上がり安全面も強化される一方、それら機械や設備を使うのは「人」です。
強化された安全面を駆使して「許容可能なリスク」の範囲を広げて、他社が容易にできない仕事に変えるポテンシャルもあります。
「安全」に対してやりがいを見出せていなかった方々も、当記事を参考にやりがいを考えるきっかけになれば幸いです。
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