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2016年75冊目『偉大な指揮者に学ぶ 無知のリーダーシップ』

巨匠バーンスタインの愛弟子でパリ管弦楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団など世界の著名オーケストラと共演しているイタイ・タルガムさんの本です。

タルガムさんは、ユニークな方法でゴールドマン・サックス、インテル、大学、軍隊、NGOなどにリーダーシップを教えています。

そのユニークな方法とは、著名な6名の指揮者の映像を見せながらマネジメントを感じさせるというものです。

オーケストラの指揮者は、プロジェクトにおけるプロジェクトマネジャーの役割に例えられる仕事ですよね。

オーケストラの奏者といったその道のプロたちの能力を最大限に活かして、最高の成果を挙げる役割です。

6名の指揮者は、リッカルド・ムーティー、アルトゥーロ・トスカニーニ、リヒャルト・シュトラウス、ヘルベルト、フォン・カラヤン、カルロス・クライバー、レナード・バーンスタインです。

誰もが認める世界最高レベルの指揮者ばかりです。
参加者は誰を選んでも問題ないという仕掛けになっているのです。
上手な構成ですね。

しかし、この6人のリーダーシップは全く異なります。

一言で表現すると、次のように分類されます。

・指揮統制のムーティー
・ゴッドファーザーのトスカニーニ
・ルール通りのシュトラウス
・カリスマ的リーダーのカラヤン
・踊るリーダシップのクライバー
・意味の探求のバーンスタイン

自分自身が、指揮者の立場(プロジェクトマネジャー)、演者の立場(プロジェクトメンバー)の両方で、どのリーダシップが良いのか考えさせられます。

クラシックの知識がまったく無くても読める本です。
ただ、訳がイマイチの部分があり、少し読みにくいのが残念です。

この訳者は、How Google WorkやTED驚異のプレゼンなどでは読みやすかったのですが。得手不得手があるのかもしれません。

▼前回のブックレビューです。

▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。


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