1月に「今年やりたいことリスト100」を作った。今年中にできそうで、かつ “やるべきことを書かない” というのが条件だ。わたしの場合は、日々の生活をちょっと楽しく暮らすレベルのものが多い。タロットの読書会に参加するとか、花を飾るとか、そんなこと。
　リストの中に、「家事をしない日を作る」を書いた。まだまだ先のことだろうと思っていたが、期せずして叶った。
　その日は、頭痛がして布団からなかなか起きられなかった。いつもだったら、家族のごはんを作ったり洗濯をしたりしている時間のはずだった。今日は、ずっと寝ていたいな。熱もないし、我慢できないほどの頭痛でもないけれど、ただ動きたくなかった。
　あまりに起きてこないわたしの様子を家族が見にきた時に、「頭痛がするから今日は寝ている」と告げた。ひとことふたこと交わして、そのまま寝たように思う。起きたら夕方だった。夫に夕飯のトマト鍋の材料を渡し、簡単に説明して、ちょっと何か食べようと思ってパンを食べて、また寝た。
　次に目覚めたのが夕食時。「ごはん食べる？」と聞かれたので、少し食べて、また眠った。日が変わる頃、台所のシンクを見たら汚れものがそのまま残っていて、ちょっと悩んだ。いつもだったら、疲れていても食器を洗ってから寝る。でも、このとき頭に浮かんだのは「家事をしない日」だった。汚れものをそのまま放置して、お風呂に入って寝た。とても寝た一日だった。
　翌日、何も変わっていないシンクを片付け、たまっていた洗濯をして、いつもの一日が始まった。
　わたしが当初望んでいた家事をしない日は、前日や翌日に用事を振り分けるイメージだったのだけど、それほど真剣に考えなくてもよかったみたい。できれば、不可抗力で家事をしないのではなくて、能動的にしない日にできるといいのだけれど。