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ものまね芸人みたいな名は

「なんだそのものまね芸人みてえな名前は」というセリフでツッコむことを軸にした何かしらの文章を書こうと思ったが、駄目だった。先にこのセリフが思い浮かんで、それに肉付けをしたかっただが、駄目だった。

なぜ駄目だったのかというと、ものまね芸人さんみたいな名前が思い浮かばなかったからだ。アントキの猪木、坂本冬休み、ひろゆかない、羽生ゆずれない、ニッチロー、実在で活躍されている方々はネーミングが面白い。思いつきそうで思いつかない。

従って、「なんだそのものまね芸人みてえな名前は」という言い回しだけが気に入りすぎた結果、そのシチュエーションを築き上げるゴールにはたどり着かなかったということだ。

小さい時、7つ上の姉に「たいちはタイツ」とからかわれた。「たいち」という名の人は学校のクラスで「タイツ」とからかわれがち、そんなシチュエーションはありがち。ただ、ありがちなので面白いかというとそうではない。ご本人のニュアンスともじっている事とが同居し一目瞭然である、それでいて面白い。そんな絶妙な名前を、ものまねに命を懸けていない人間が簡単に思いつくはずはない。


ご本人とものまね芸人さんとが入れ替わって隕石から町を守ろうとする、映画「ものまね芸人みたいな名は」は、公開されていない。