私は小さいころはピアノは好きではありませんでした。どの曲も同じで同じ音に聞こえたからです。幸い６歳で周囲が期待せず見放してくれたので、エレクトーンで自由に編曲したり音楽を自分のものとして楽しめました。

　私の子供も音楽教室には通わせませんでした。ピアノの前に座らせて音符の読み方だけ教えただけで、名曲の楽譜だけ買いました。

　３人とも未だにオーケストラで活動しています。

　外の人間として見ていると、そもそも音楽の先生の影響力が強すぎるようですね。先生に結婚相手を押し付けられそうになって引退した芸大生を知っています。桐朋の高校では数学ⅡB以上は教えないと聞いて愕然としました。

　私はコンサートの企画をいくつかやって音大出身の方を何人か存じ上げていますが、恫喝的なもの言い方をする方が何人かおられて違和感を感じました。オリジナリティーがなく、かといって自分で演奏の場をプロデュースできるわけでもない、数学ⅡBも学ばせてもらえず活躍の翼を奪われたのに先生に怒られっぱなしのかわいそうな方達だ、と知ったのは後のことでした。

　ショパン以外を演奏すると「競争から降りた」と言われることもあると聞きました。ピアニストの皆さん、あなたの人生はそれでいいのですか？