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第4話 「政治が国民の方を向かない」は本当か。

ワイドショーのコメンテーターというのは、ある特定の定型コメントを繰り返し述べているに過ぎない。その一つに次のようなものがある。

「政治が国民の方を向いていない」

しかし、私に言わせれば、日本ほど、政治家が国民の方を向いている国はない。

事実上、総理大臣を決める自民党の総裁選挙は、昔は派閥の力学で決まっていたが、今は、「誰なら選挙に勝てるか」になった。

そして、支持率が少しでも下がれば、すぐ首の入れ替えが起こり、毎年、総理大臣が変わることに。

先の参議院選挙では、各党とも国民が喜びそうなバラマキ合戦になった。見るに見かねた財務省幹部が、おきて破りの反論を週刊誌に出す始末。

こうやって、国民の方を向いてきた結果が、世界一の借金大国ではないのか。

これのどこが「国民の方を向いていない」なのか。

民主主義の定義が、「国民の言うことを聞く」なら、日本ほど、民主主義が成功した国はない。

しかし、今の日本はどうか。世界の中で、日本は民主主義大国と言えるか。

言えないと思う。であるなら、民主主義の定義が「国民の言うことを聞く」ではないことが明らかだ。民主主義とは何か、もう一度考える必要がある。



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