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第5話 「政治は日本を変えられない」と文句を言いながら、実は変化を望まない日本人。

ワイドショーコメンテーターの安直な定型政治批判の代表は。

「誰が総理になっても変わらない」

だ。街頭インタビューでもよく聞く言葉だ。

しかし、そもそも日本人は変化を極端に嫌う国民だ。

あるいは、

変化に伴う混乱や犠牲を許さない国民だ。変化には必ず、混乱や犠牲を伴う。それを許さない国民性だから、変化は絶対に起きない。

コロナ渦で、学校が長期にわたり休校になった。これを機に9月入学に移行してはどうかという提案があった。
一部でかなり支持されたが、頭のいい人や、現場を知るという人たちがいっぱいでてきて、

あんな問題がある。こんな問題ある。
現場が混乱する。現場を知らないのか。
時期尚早である。今やる必要はあるのか。

日本では何かを変えようとすると必ずといって、自分はこんな問題を指摘できると、自慢合戦が始まる。自分は誰も気づかないこんな問題を指摘できるすごいだろ。という具合。あなたの会社にもきっとある。

無駄を削減するという公約で誕生した民主党政権。いざ、予算をカットしようとすると、

文化団体。
科学技術団体。
スポーツ団体。
芸術団体。

ありとあらゆる団体が出てきて、うちの予算を削ってもらっては困ると言う。

八ッ場ダム計画の廃止も、高速道無料化も、結局は国民の支持率が低かった。

改革改革と言いながら、いざ改革しようとすると、自分のところは改革してもらっては困る。犠牲になる人がかわいそうと、文句が頻出する。

「総論賛成、各論反対」というやつだ。

日本人には「とりあえずやってみよう」の精神が足りなさすぎる。

変化には、良い悪いを超えて変化自体に意味がある場合がある。変化から何か新しいものが生まれる可能性がある。
生物進化は変化の蓄積だ。一つ一つの変化自体には意味はない。しかし、それが積もって進化となる。

頭の良い日本人は一つ一つの変化を考えすぎて、悪いことばかり列挙し、結局は何もしない。したがって、進化もおきない。

今の日本の現状を政治家のせいにしてはいけない。国民が望んだとおりの状態が今の日本なのだ。




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