言語を勉強する理由

日本を出てから半年経って、やっと最近いろんなことに慣れてきた。
2022年1月から約4ヶ月デンマーク、1ヶ月アルバニアに滞在した。そして6月から9月までの4ヶ月間、カナダで生活する。

まずはデンマークでの留学記を綴りたいが、私にとってほんとにいろんなことがあった4ヶ月だった。

初めての長期留学。
大学時代に最長1ヶ月の海外滞在歴はあったものの、長期で異国の地に住むというのは初めてだった。
半年経って7ヶ月目の今、海外旅行や、海外滞在1ヶ月程でわかることって少ないと思う。
旅行と現地に住むのとでは色んな事が全く違う。

語学に関して言えば、半年経ってやっと苦なく人と英語で話せるようになってきたし、いわゆる語学留学で語学をある程度習得しようと思えば、半年は必要になるのではないかと思う。

デンマークに着いたのは真冬の時期だった。デンマークはとても寒い上に天気も毎日悪いので、デンマーク人は冬鬱になる人が多いそう。
私もすんなりその中の一人になった。
ありえないくらい落ち込んで、毎日ネガティブワードを連発して、英語もまともに聞き取れず話せずが続き、さらに慣れない食生活で心身共にボロボロだった。
(それでもまわりの優しい人たちが沢山助けてくれたおかげで今の私がある。)
そして1番私が辛かったのは、言語。英語を話せないということではなく、デンマークは第一言語がデンマーク語なので、デンマーク人は基本的にデンマーク語で会話をする。私の通っていたフォルケホイスコーレは全寮制なので、授業も食事も寝泊まりも一日中みんなで生活を共にする。当然日常生活を共にするわけであるし、学校にはデンマーク人が半数以上なのでそこらじゅうでデンマーク語が飛び交う。これがどんなに辛いことなのか、私は今まで知らなかった。

デンマーク人がデンマーク語を話しているときは、私のことを話していなかったとしても全員が敵に見えた。じゃあデンマーク語しなよって話になるんやけど、英語もままならなかった私には当時そんな余裕はなかった。今はデンマーク語を聞くだけでその時の恐怖感が蘇ってしまうので、トラウマになってしまっている。

でもその時、学校の寮が同じだったエルトリア出身の友達が沢山助けてくれた。
彼女はエルトリアからの移民で家族でデンマークに移り住んだ。彼女はやむ終えなくこの場所に移動してきて、新しい文化と言語を学んで新しい地に溶け込もうとしていた。
そんな彼女はデンマーク語もまだネイティブレベルじゃなければ、最初は英語も全く話せなかった。それでも、デンマーク語を話せない私たちに対して一生懸命英語で会話をしてくれた。(結果、彼女は4ヶ月後ほとんど会話を理解し、深い話ができるくらい上達していた)
彼女はある日、『私たちはお互い異国の地で頑張っている身だから私もあなたの境遇を理解できるし、あなたたち(日本人)も私のことをわかってくれているからとても感謝している』と言ってくれた。それを聞いて、私は彼女と会話をするためにデンマーク語を少し学ぶようになった。

言語を学ぶ理由って、本来こういうことなのではないか、と私は最近思う。
(というか、私の意見はそうである。)
要するに、『会話をしたい明確な誰かともっと深い関係になるために言語を学ぶ』のが私が言語を学ぶ理由なのである。

そういえば、大学時代にスペイン語を学んでいた時もそう思った。
スペイン語を第一言語としている国は世界に沢山あるから、少しでも多くの国の人と話したくて選んだスペイン語。
でも正直、大学で勉強しているときは全く身に入らなかった。
なぜかというと、当時私は、スペイン語で会話をしたい明確な誰かがいなかったからだ。
でも今ヨーロッパ諸国、カナダに来て色んな国の人と話して、またスペイン語を勉強し始めた。スペイン語で会話をしたい友達が増えたからだと思う。

誰だって、習得中の言語より母国語で喋る方が喋りやすいし、仲が深まりやすい。
英語は世界共通言語だけど、私も外国人と話すとき、英語でやりとりするより少しでも日本語話せる外国人と話す方が話しやすい。すごいシンプルなこと。

でも、仲を深めたい人と距離を詰めるには、その人の母国語や世界共通言語(英語)勉強することは大事な近道。
(そう言ってしまうと言語はたっくさんあるのでキリがないけれど😂)

言語学習は、目的がはっきりしていないと勉強する気に起きないランキング、個人的1位💭

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