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データは会議室で発生していない、現場で発生している

先日、普段は使うことがほとんどなくなってしまったGoogle Chromeを開いた時に関心のありそうなニュースとして表示されていた記事が目に留まりました。それは、VBAでADOを使うというような趣旨のタイトルでした。そこそこ衝撃でした。

Excel VBAでADO

こちらの書籍ですが、大変失礼ながら確信犯的なものなのではと思ってしまいました。なぜって、いまは令和ですよ?ADOの書籍か、すごいなと感じました。書籍のタイトルは「CSVファイル読み込みで学ぶExcel VBA ADO入門」です。

実際のところは全然違いまして、本気でやろうとすると取り扱いの難しいCSV(カンマ区切りのテキスト)をこうすれば比較的簡単に操作できて便利ですよ、というような内容です。構成としてもシンプルですしコンパクトです。目次を拝見しますに、伝えたいことだけを詰め込んでいるように感じられました。

懐かしいし、どんな雰囲気なのか気になりましたところ、サンプルを読むことができるようになっていました。サンプルを見ますと目次の詳細もわかりますし、書籍の半分近いところまで読むことができました。すごいですね😍。Amazonのサイトから読むことができます。Kindleへサンプルをダウンロードしてみるのもいいかもしれません。

お勧めできる方、できない方

個人的にはかなり盛り上がりましたが、 「ExcelVBAは全くの初心者🔰です」という方にはお勧めしません。ある程度学習していて、CSVの取り扱いで苦労してきたというような経験がないとハマらないかもしれないなという印象です。サンプルをご覧になって、さっぱりわからないなぁとか何に使えるの?と感じ流ようでしたら、そういう方にはもっと大量に VBAの入門書籍が販売されていますので、そちらをお勧めします。この書籍はどちらかというと既にExcelで何かしらのマクロツールを作ったことがあって、プラスαの知識を得たい時に読んでみるものです。

ところでどんな方が書いていらっしゃるのだろうと調べてみたところ、著者の方はとても学習意欲の高い方なのだということに気づきました。

ご自身のブログでも直近ではPythonを使ったデータベース操作についてまとめておられました。プログラマではないけどPythonやVBA、データベースなどを学習していくところが記録されており、それが書籍として結晶しているようでした。どの組織にもこうして自ら底上げをしていらっしゃる方がおられますよね。業務を通じて感じる「つらいところ」を解消するために、いろんなところで調べたものと自分が業務で必要なものをまとめてなんとか作り上げ、同僚の方々がそれを活用して仕事ができているということがあります。本当に頭の下がる思いです。本書も自分で一つ一つ学習してきたことをまとめていらっしゃるので、同じような状況に置かれている方にはマッチしているかもしれません。

なお、Amazonで販売されているリンクを上述しましたが、どうも楽天Koboやブクログなど複数のチャネルで販売しているようです。ご自身のスタイルに合わせて購入できるのではないでしょうか。

そういえば、ADOってなに

「ADOがなんのことかちょっとわからないです」という方を置き去りにしてここまで来ましたが、ADOはMicrosoft ActiveX Data Objectsというもので、実のところはデータベースだけに関係するわけではありません。

データ操作のことを全部入りにしたようなもので、Outlookのようなメールクライアントのデータやファイルそのものの操作なども含まれます。

正直言ってこれを全て使いこなすのは結構めんどくさいもので(環境的にも仕様を使いこなすという意味でも)、どうしてもVBScriptを含むWindows Scripting Hostを使わなければならないケースやOfficeオートメーション(VBAですね)を使わなければ配布自体が難しいというかなり限定的な状況でなければ現代では採用することは減っていると感じています。VBScript自体も廃止が近づいていますので、今後はさらに活躍の場は減っていくかもしれません。

それでもCSVはADOを使うとデータベースとして扱うことができるため、Accessなどのデータベースソフトがインストールされていない状況下では現代でも非常に有用だと思います。マイナスポイントがあるとすれば、SQLを使う必要があるというところでしょうか。

現代においてはこれに代替できそうなPowerQueryというものがExcelに装備されるようになりました。VBAとかよくわからないし、という方はまずはこちらから始めても良いでしょう。

それもどうかと思うな、という方にはPowerBIがいいかもしれません。

最後に

全体を読み返してみて、絵文字を使った箇所が登場するなど、老害感が年々増加傾向にあることを感じてしまいました。考え方のアンチエイジング方法を早く学びたいです。

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