ファイナンシャルプランナーの吉岡奈美です。
「意識が変われば行動が変わる。行動が変われば結果が変わる。」営業研修でよく聞くフレーズですが本当にその通りだと思います。でも『意識を変える』ために必要なことがあります。

『コカ・コーラもペプシも脱プラスチックへ』
ニューズウィーク日本版の記事タイトルです。ウミガメなどの海洋生物や、奈良の鹿たちへの悪影響なども取りざたされ、日本でも脱プラスチック社会に向けての流れが加速してきましたね。

そしてレジ袋有料化。TOKYO2020の勢いも借りて一気に進んでいます。わたしも最近は、マイバッグを持って買い物にでかけることが多くなりました。使い慣れると、牛乳とかキャベツ丸ごととか、重たくなりがちな生鮮食品を買ったときにもビニールのレジ袋みたいに指に食い込んで痛くなることもなく、肩にかけて持つこともできるので思ったよりも便利なことがわかりました。なんで今まで使わなかったのでしょう？

マイバッグ運動

マイバッグ運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』から一部抜粋

スーパーマーケットを中心に、マイバッグ持参者に「スタンプがたまると100円引き」等の特典も行われ、企業のノベルティや懸賞賞品に、繰り返し使えるトートバッグを用意することも増えてきている。さらに、条例によりレジ袋有料化を課す自治体も増加してきている。2008年ごろにエコバッグがブームとなり、洒落たものや、セレブ・富裕層の愛用するものなどもテレビなどで特集されたりしているが、ブームに乗って頻繁に買い換えるのであれば運動を実践する意味はなくなる。

wikipediaによると2008年頃ブームだったそうです。確かに、証券会社のノベルティとしてお客様へ渡しました。わたしもその頃からマイバッグとかエコバッグを、買ったり、もらったりして、いくつか所有していましたが、ずっと使っていませんでした。

持ってでかける習慣がなかった
会社に勤めていた頃、朝、家を出るとき、スマホや手帳など仕事で必要なものを忘れてないかの確認はしていましたが、エコバッグまで気が回らなかったと思います。それに、折りたたみ傘必要かな？とかゴミ出ししなきゃ！とか、玄関を出るタイミングの”持ち物”がとても多かったし、電車の時間もあるからバタバタでした。そもそも、その日に買い物をするかどうかも決めていません。

小学生のランドセルみたいに毎日同じなら入れっぱなしにできますが、オトナはファッションに合わせて変えますよね。そうして、本来の用途で使われないエコバッグは旅先でのサブバッグとか、温泉バッグとして使われるだけでした。

生活習慣の変化で、本来の使い方に
フリーランスになり、毎日の出勤がなくなったおかげで、レジ袋を削減しエコ活動につなげようという本来の使い方ができるようになりました。なぜなら「買い物に行こう！」という意思で自宅から出発するので忘れないのです。そして、使い慣れてみると便利で、持ち物リストの優先順位もあがり、仕事などで外に出る時にも意識して持ちだすようになりました。勉強会の資料を持ち帰ることもできるので重宝しています。

もう一つの障害
使うようになってマイバッグが普及しない理由が他にもあることに気がつきました。それは、レジでモタモタしてしまうこと。近所の小さなコンビニや薬局などにはいわゆるサッカー(sacker)台がないので、細かなものをいくつか買ったとき、会計が終わってから改めてマイバッグを広げて袋詰めをするので、後ろに人が並んでいるとけっこう焦ります。その空気がイヤで、昼休みのコンビニなど混んでいるときには「袋いりません」と言えずにレジ袋を受け取ってしまうのです。

１か月にレジ袋 何枚もらってますか？
仮に1枚10円ずつかかるとしたら、ひと月あたりの家計負担はどのくらい増えるでしょう？10枚ならひと月100円、年間で1200円の負担増ですね。
普通預金金利 年0.001％で100万円運用した税引前利息が10円ですよ。

個人の意識を変えるには、
社会環境の変化も必要

先の「意識が変われば行動が変わり、結果も変わる」には「環境が変われば、意識が変わる」という言葉が先にあります。

ファーストフードやコンビニエンスストアといった、高度成長期のモーレツサラリーマンを支えるために磨かれた日本人の細やかでスピーディーな過剰サービス。慣れた環境からスピードダウンをするのは、きっと思った以上にストレスがかかり難しいことですが、地球のためと思って日本人の持つ思いやりの気持ちで、もう少し周りに優しい社会環境に変わっていけたらステキだなと思うのです。

まとめ

経済の発展を支え、私たちの生活が便利になった副作用として地球環境に問題が起こっています。TOKYO2020に向けたパフォーマンスにも感じるレジ袋有料化の流れではありますが、家計に痛みを伴うからこそ、今度こそファッションではない本来のマイバッグ運動が日本で習慣づくチャンスかもしれません。

「やらされる」と思うとイヤになりますが、「マイバッグで家計を節約できる」と前向きに考えれば楽しく習慣づけられるかもしれません。自分だけ変わるのはなんとなく気恥かしいものですが、みんなで一緒に変わるチャンスです。
この機会に、レジでマイバッグを広げることが普通の光景だと誰もが感じる少しゆったりした日本を目指してみませんか？

心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
　出典：ウィリアム・ジェームズ　名言

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