業務委託・フルリモートフリーランスのパフォーマンスを引き出す発注方法がわかりかけてきた

さぁ、新年度です。個人的に独立10年が経ちます。
沢山のお客様をご支援し、また多くの方からご支援いただいてきました。
自分自身がフリーランスとして、どうしたときパフォーマンスが上がり、能力を最大に引き出せるか、見えてきたのでシェアさせていただきますね。

結局、相手(フリーランス)の求めることを満たしつつ、成果を出してもらうのがすべてです。

①    お互いに「この人のためなら頑張れる」という相手を選び合う
②    継続的に発注し、相手の生活の支えになる
③    結果次第で上にブレイクした報酬を準備する
④    成長機会を提供する

ポイントとしてはジョブ型とメンバー型への理解。ジョブ型はジョブディクスリプションと呼ばれるとおり、仕事をタスクに分解する進め方です。一方のメンバー型とは、いわゆる日本の正社員にある、転勤や配置転換を厭わない何でも屋の代わりに長期雇用が保障されている働き方。

(余談ですが日本社会はこのメンバー型の進め方がすべての足をひっぱっており、強引なリストラ、追い出し部屋、労働市場の低流動性もここから生じていると考えます。)

一方で、昨今増えたフリーランスはすべてジョブ型です。仕事をただちにタスクへと分解し、成果で見ていく。そしてプロジェクト単位で仕事を進めていく。これはリモートワークとも相性が非常に良いですよね。多くのフリーランスがリモートワークで働いています。

では、そんなフリーランスのパフォーマンスをどう最大限に発揮するか。発揮していただくか。順番に解説します。

①    お互いに「この人のためなら頑張れる」という相手を選ぶ

結局ここかなと思います。スキルと人柄が釣り合っており、こっちが「この人のために頑張りたい」と思えて、相手もそう思ってくれそうな相手を見つけること。私はつねにインターネット上でそうした発注先に出会うのを夢見て彷徨っています。

スキルが長けていてお人柄も優れている相手はちらほらおられるのです。フリーランスはプロジェクト単位なので生活の保障がありません。バシッと切り捨てると激しい恨みを買うのであんまりよくないです。リモートワークとはいえ、中身は人間ですから。。。

「この人のために頑張りたい」と思える相手を見つけ、その人が答えてくれそうなら発注の話を進めるが良いと思います。

②    継続的に発注し、相手の生活の支えになる

そして継続的に発注し、メンバー型に近い安定幻想を出していくのも大切です。メンバー型とはいってみれば安定という名の共同幻想に支えられた仕組みです。ここが一番難しいのですがボス(発注主)の集客力がすべてです。業界のカリスマとなり、「相手のために頑張りたい」という親分肌を備えているか。すべては自分次第。

③    結果次第で上にブレイクした報酬を準備する

搾取したら意味がないので納得の上で報酬を受け取って頂きます。私の場合はWeb制作にしても相手と折半しています。たとえば代理店がクライアントから制作を300万で受けフリーランスに30万円で投げるというのは本当に良くある話なんです。代理店もフリーランスが逃げる等のリスクを取っていますから。私の場合は個人的にちゃんとお客様に許可を取ってフリーランスと情報共有し折半しているので、この例でたとえるなら150万がフリーランスに渡ることとなります。支払は遅れてはなりません。

④    成長機会を準備する

ここは私もまだまだで人事や教育について語れることは少ないのですが、成長機会をご提供し、スキルアップのための動機付けをしていく。はっきりいって、ここまでやれば頑張ってくれない相手はほぼいません。大切にし、安定し、予算があり、成長もできる。ここまで準備して頑張ってくれない相手は、よっぽど過去に受注関係で心の傷を抱えてるパターン。

パフォーマンスを引き出す

最初に戻ると「この方、技術と人柄つりあってるなあ」と発注主が思える相手探しから。何様という感じもしますが、そもそも論としてお人柄を批評し、文句をいうのはおこがましく、また発注主にはそんな権利もありませんのでフリーランス相手に人格マネジメントは不要です。成果を大切にし、パフォーマンスを出して頂くための成果マネジメントです。

相手のお人柄に文句つけるなんてとてもできませんし、お客さんだからといってその権利もないと思います。だから最初から人で見ていく。結局、指名の仕事は人で決まると言われるゆえんです。

発注元にも高度な技量が必要

①人柄・②安定・③報酬・④成長。この条件を揃えるのがフリーランスのパフォーマンスを最大に引き出すコツかなと思います。面倒かもしれませんが、ほとんどのフリーランスが安定しつつもプチブレイクしたいと願い、そして成長だってしたいし、でかい仕事もしたい。だからそこを整備し、頑張っていただく。これが勘所かなと思います。

法律を守りつつ、相手を動機付け、シナジーを得てみんなで成果を出していく。リモートワークもフリーランスもそのために存在します。

余談

前提として発注するクライアント側にも、ある種の面倒見のよさも必要ですよね。10年フリーランスをして沢山の人と関わった上で、だいたいこんな結論になりました。難しそうですが大切なのは成果。そのための手段としてリモートワークもフリーランスも存在します。ただ、みんな人間ですから乱暴な対応をしたら自分のクビがしまりますし、大きな仕事はできないのかなと思います。

大きな仕事をしたいと願うのは皆同じですから、業務委託・フリーランスマネジメントのための一助になればいいなと感じて筆を取りました。私自身も精進して参ります。


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