『まつぼっくりのポケットに』1分ショート:小牧さん1分小説の対・続編
これは小牧幸助さんの1分小説『まつぼっくりをポケットに』の対・続編です。
『まつぼっくりのポケットに』
透き通る様な空の元、幼かった僕はそれを手に取り微笑んだ。その時の僕の目にはまるで宝物の様に映ったまつぼっくり。鱗片が綺麗に広がりポケットの中をごそっと満たしてくれた。家路の途中でポケットに入れた小さな手が触れたのは大きな大きな穴だった。幼い僕の心にも大きな穴がぽっかり空いた。それからずっと、あの時なくしたまつぼっくりを思い出しては泣いていた僕。沢山のまつぼっくりがある中