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IB質問コーナー!「どうIBを乗り越えたか」について

Hej hej! It's nana 🌈

いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます!

よくコメントやメッセージをいただくのですが、励みになっていて本当に嬉しいです!

メッセージでIBや大学受験について質問を受けるのですが、今までは大雑把にしかブログに私の経験を書いていなかったので、これからは定期的にブログの記事でよく聞かれる質問に具体的に答えていこうと思っています。

私がIB真っ只中だった頃は、なかなかブログにIBの経験を載せている人を見つけることができなく、すごく辛かったです。

ブログに書いている人がいたとしても、ほとんどの方がIB満点近いスコアを出している成績優秀な方ばかりで、IB落ちるか合格かラインすれすれだった私にはあまり助けになりませんでした。

前に私が必要としていた人になりたいと思い、このシリーズが少しでも多くの人の助けや励みになることを願っています。

さて!

最初の質問は一番多くいただく質問、「IBをどう乗り越えたか」です。

幅広い質問ですが、できるだけ詳しく書いたので最後まで読んでいただけると嬉しいです。

1. IBは辛いことを覚悟する

まず最初に、IBは本当にメンタル面で辛いカリキュラムです。

IBをやっていた頃の私のメンタルヘルスはボロボロに崩れていて、日常生活に支障が出るほどでした。

「IBは辛い」という理解と覚悟なしでは乗り切れないと私は思っています。

私のIB校にIBを取得できるからといって最終学年で転校している生徒が多かったのですが、はっきり言って考えが甘いです。

学校側も余程英語力がない限り受け入れませんし、転校できたとしても学年を落とすことになったり、そのまま最後まで残ってIBを取得できた生徒は全くいなかったり、ハードルの高いカリキュラムです。

IBを取得して名門大学に進学した頭の良いハイスペックな先輩たちも全員口を揃えてIBは辛いと言っていました。

↑ 逃げるなら今だよ的な笑。

みなさんはもうお馴染みの私のデンマーク人の友達は他校のA-LevelとIBの先生をしているのですが、彼ですら「IGCSEからIBに進むのは幼稚園レベルから博士号レベルに飛ぶのと同じぐらいのレベルの差」だと言っていました。

↑ 若干オーバーに聞こえるけどめっちゃ共感。

どのように辛いかというと、課題の量が異常に多いからです。

論文形式の課題を各教科1つずつ、哲学のような科目 "Theory of Knowledge (TOK)" のプレゼンと論文を1つずつ、"Extended Essay (EE)" と呼ばれる論文を1つ、課外活動 "CAS" で最低限の活動時間を修了しなければ最終試験の成績がどんなに良くてもIBを取得することはできません。

選択した教科によっては1つ以上課題があることがあるので、実際はこれよりも課題の数が多いです。

2年間ずっとこれらの課題に追われるので、自分の自由な時間もほとんどなくなります。

周りのIBをやっていない友達がサーフィンをしたり、スケボーをしたりしているのを見て「何で私は何時間もパソコンの前に座っているんだろう」とまさに existential crisis に毎日のように陥っていました。

しかし私の中でIBは辛くて当たり前という覚悟ができていたからこそ、最後までやり遂げれたんだと思っています。


2. IBは取得する価値があると自分に言い聞かせる

IBは辛いと口を揃えて言っていた先輩たちも、「IBは本当に辛いけれど、辛いからこそ取得する価値がある。」と言っていました。

名門大学に進学している先輩たちを見てきたせいか、すごく説得力がありずっとその言葉を信じてきました。

私も個人的にIBの価値があるとやっと実感できた時は、第一志望の大学に合格した時と今学期の統計学の授業が始まった時です笑。

私が進学したルンド大学は第一志望で、成績がイマイチだった私には届かないだろう夢の大学でした。

IBの最終得点はまあまあ良いだろうというスコアでしたが、中間テストと期末テストの成績は家族に見せられないぐらい悪かったので、ルンド大学合格はないなと思っていました。

しかし私が受験した大学全校、中間テストと期末テストのスコアよりもIBの得点を重視していて、普通のテストの成績は全く受験に響かないほどIBのパワーは光り輝いているのです笑。

最近になって分かったことですが、大学のクラスメイトがルンド大学の地理学は世界ランキングで24位で環境学も40位ぐらいだと話していて、まさか合格するとは思っていなかったとのことでした。

↑ 成績イマイチな私が合格できたのは本当に光り輝いているIBのパワーのおかげ。

クラスはたったの25人で、IBで受験したのは私の知っている限り私だけだと思います。

しかし、本当にクラスメイト全員頭が良すぎて毎日びっくりしています。

↑ こないだの期末テストで高得点を出した生徒がクラスの半分以上でした。私はギリギリ合格でした。

IBを取得したからこそ、国際資格を取らずに高校の成績だけで合格した超エリートなクラスメイトと同じ大学に合格できたんだと思っています。

また、今月から私の専攻は二学期に入り、推計統計学とExcelを毎日やっています。

IB生物学の課題とEEでアドバンスな推計統計学とExcelスキルを学んだことがあったので、懐かしいなー!と思いながら授業を受けています。

各国高校で学ぶことが違うため、Excelが苦手な生徒も結構いるので、ここでもIBは最強だなと思いました。

辛かったミニ論文のような課題も最後までやり遂げたため、現在大学で理学的なレポートのグループワークが始まっても難なくついていくことができています。

そしてHL英語で5点以上持ってると、大学受験時にIELTSやTOEFLの英語試験が免除になったり、大学の交換留学に申し込むときでさえ英語試験が免除になったり(←最近知った!)することもあります!


3. 選択科目は賢く選ぼう!

結構多くのIB生徒が後から後悔するのが、選択科目です。

教科を決めるときに押さえておきたいポイントが2つあります!

1つ目!海外の大学に進学したいなら日本語HLは避けよう!

私の周りにこれで行きたい大学に進学できなかったIB生が結構いるので、母とは運命の分かれ道と呼んでいます。

「英語SLで高得点出せば大丈夫でしょ!そっちの方が楽だし!」は本当に危険。

英語HLしか入試条件に入れてない大学や、英語HLだと4点でも入れるのに英語SLだとフルスコアの7点を必要とする大学も多いです!

少し余談ですが、私が卒業したIB校ではインドネシア語HLの選択もあり、その科目を選択した生徒で名門大学に進学したクラスメイトはいません。

選択する前にクラスメイトから「海外の大学行かないってこと?」と聞かれるほどです。

英語HLは確かに辛いと思います。

私は英文学HLを選択していたのですが、読書好きだったからこそ乗り切れた科目でした。

しかし、この英文学HLでエッセイを散々書かされ文章構成能力に磨きがかかったため、大学受験時に提出する自己アピール(自己推薦書)もスラスラ書けるのです!

最近、大学のクラスメイトに人生で初めてグラマーと文章構成能力が上手いと褒められ、自己肯定感が爆上がりでした笑。

2つ目!大学受験・就きたい職業に必要な科目は徹底的に調べよう!

当たり前のことですが、これが本当に難しいのです。

私が受験生の頃、受験する大学は全落ちするだろうと思っていたので、もう一つのオプションとしてスイスのジュネーヴ大学も考えていました笑。

受験しようと決意し、受験に必要なIBのポイントを見たときに思わず声に出して笑ってしまったことがあり、まさかのITGS(簡単に言うとIT)が科目として認められていなかったのです…泣。

↑ この世の中ITGSやっておいて困ることないのになぜ?!

このような思いがけない線引きもあるので、本当に隅から隅まで読むべきです笑。

何なら大学にメールして聞くのも全然ありだと私は思います!

↑ それ以降ジュネーヴ大学がトラウマで、実際にスウェーデンの大学受験サイトにしつこくメールした人ここに一人✋🏼

理系だと先生に「理系の科目を一つ選んでおけば大丈夫だよ」と多分言われると思います。

が!

絶対に二つ(できるなら両方ともHL)理系科目を選択しておいた方が安心です!

英語HLもしくは数学HL+理系科目二つHLは、大学受験時に神様レベルで光り輝きます!

↑ ※でも無理は絶対にしないでね!経験上本当にキツいです!

私が一番後悔していることは、もっと早くから進路を決めておけば良かったことです。

環境保護に携わる仕事に就きたいと思ったのは11年生の終盤、まさに選択科目を変える最後のチャンスの時でした。

宇宙や星に興味のあった私は天文学と迷っていて、ギリギリまで化学をやめて物理学に移ろうかと考えていました。

こうして心が揺らいでしまうのも仕方ないことですが、悩むと時間の無駄になるので最初に決めた教科を貫くのがベストだと思います。

また、私の友達でインテリア・デザイナーを目指している子がいるのですが、その職業に全く使えない教科選択をしてしまい、IBが終わってからも後悔しているとずっと言っています。


4. 目標のスコア・夢の大学・将来やりたいことを決める

これ無しでは絶対にIBは乗り切れないでしょうと自信を持って言えるのが、モチベーションです。

「35点目指す!」「満点取る!」「〇〇大学に合格する!」「将来は〇〇になりたい!」など何でもいいので目標を決めることを強くお勧めします。

ちなみに私は「38点絶対に取る!」と書いた紙をクローゼットに貼って毎日目に入るようにしていました。

↑ 38点には辿り着けなかったけれど、個人的には満足できる嬉しい得点を取ることができました!

大学探しを始めたのも12年生の時でしたが、夢の大学を見つけるだけでやる気が本当に上がりました。

課題で潰されそうになったり、IBをしていない友達が人生エンジョイしているところを見て落ち込んだりした時は、"I didn't come this far to only come this far."(私はここまで来るためにここまで来たわけでない)と言い聞かせて頑張っていました。


5. 家族にも協力してもらう

この場を用いて改めて母、弟、祖父母に感謝をしたいと思います。

家族のビッグサポート無しではここまで来ることはできませんでした。

いつも本当にありがとう!

私の性格上、自分に悩みを溜め込むことができなく、IBの悩みと不安は全て家族にこぼしていました。

IBの間ずっとEEが本当に辛くて、先生からほったらかしにされていたので何をしたらいいのか途方に暮れていました。

そんな中、母といつもはそっけない思春期真っ只中の弟がサポートしてくれて、一緒に素潜りしてデータを取ることも手伝ってくれました。

毎週ビーチに行って珊瑚のデータを集めるために一緒に潜り続けること数ヶ月…。

さらに、先生とのミスコミュニケーションで学校では特別な実験ができないと突然分かったため、バリ島唯一の国立大学ウダヤナ大学とインターナショナルスクール(片道約1時間)を母の送迎で行き来すること数ヶ月…。

そんな中このタイミングで私がGoProを水没させてしまい、少しは怒られたけれど母にしては冷静に新しいGoProを買ってくれたり、CASでイベントを企画するのにズタボロになっていた私のことを諦めず、影で辛抱強く最後まで支えてくれたりしました。

IBを諦めそうになった時がありましたが、勢いで生きている超ポジティブ人間の母から言われていた「当たって砕けろ」が今の自分にすごく生きています

↑ 今では自分の座右の銘です。

母と弟のサポートなしでは叶わなかったIB合格です。

TOKも難関で、エッセイのテーマ「過去の知識と現在の知識の境界線を説明せよ」の意味が分からなく、祖父母に毎回夜中まで長電話すること数ヶ月…。

書き始めたエッセイの文を日本語に訳しては私の書いたことが通じるか聞き続けること数ヶ月…。

祖父母のサポートなしでは叶わなかったIB合格です。

私のIB経験は完全に家族のチームワークでした。

これが本当に大事で、私の友達で名門大学に進学した子全員に共通していることは、家族の手厚いサポートがあったことです。

もちろん一人でIBを乗り切ることはできますが、どこかで家族のサポートを必要とする時が来ると思います。

もしお子さんが辛そうにしていたら、その時は気長に優しく寄り添ってサポートしてあげてください。


6. IBの苦しさを分かち合える友達や環境を見つける

IBの間は最初に書いたようにメンタルがかなり狂います笑。

美味しいものを食べてあまりにも幸せで涙が出てきたり、パソコンの前に座るだけで号泣したり、調べものをしようと思ったら勝手に指がNetflixのリンクを入力していたり、情緒不安定になることもあります。

その気持ちをいつでもシェアできるように、各科目グループチャットがありましたし、仲の良い友達の間でもグループチャットがあって安否確認のように毎日お互いの様子を気にかけていました。

あとオススメなのが、もしInstagramを持っていればIBに関するジョークや面白い画像をまとめているアカウントをフォローすることです!

「分かるわ〜!!」「あるある〜!!」と共感の嵐になることから私のクラスメイトほとんど全員そういったアカウントをフォローしていました。

2020年の最終試験が中止になった時は本当にみんなパニックでジョークのセンスがピークでした笑。

↓ たまたま偶然見つけたこのブログ記事がずっと好きで、落ち込んだ時に見ると元気が出るのでぜひ読んでみてください!

30 Reasons why IB sucks.


7. 最終的には自分の努力次第

このブログを通して高校の成績が悪いと言ってきましたが、それなりに最大限の努力はしていました。

その努力が実って今第一志望の大学に進学できていると胸を張って言えます。

課題でテスト勉強ができていなかった時は、朝3時に起きて朝ご飯までの間ずっと勉強したり、外出時は数学と理系科目のフラッシュカードを常に携帯したり、ボキャビュラリーを増やすために読書を継続したり、時には思いっきり気分転換したり、自分にピッタリの攻略法を見つけて実行していました。

中間テストや期末テストの成績が悪かったなら、どこを伸ばせば挽回できるかなと真剣に考えていた時期もありました。

逆に課外活動を頑張っちゃおうかなと思ったあの時が私の人生のターニングポイントでした。

結果論としては、あの時に思い切って課外活動にターゲットを変えたことが大正解で、大学受験のエッセイについて相談したコンサルタントに、せっかく家族ぐるみで頑張ったEEのことをカットしてまで課外活動についてもっと書くべきだと言われました。

このエッセイのおかげで思いもしていなかった全校合格することができたので、小さい努力をコツコツ積み上げていくことの大切さも実感しました。

IBをしていた時は周りの人と比べていたけれど、自分のペースで進めばいいと私は思います。

自分の長所を見つけて、それを最大限に生かすことが誰もができる最大の努力だと思います。


かなり長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!

具体的に答えたつもりですが、もし質問があればいつでもInstagramもしくはメールまでご連絡ください。

陰ながらですが、IB真っ只中もしくはIBを始めようとしている生徒のことを応援しています!


Hej då!

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