リリーアンヌ / 人格紹介

前世記憶からの人格さん。

□リリーアンヌ 女性
深く深く傷ついたままの人格さん。
初めて表に出た時、暗く暗く笑いながら出てきた。

その日私はパニック発作を起こした。
何故なのかわからず心うちを探るとひとつの感触とイメージが湧いてきた。

「これはなんだろう」
そう思ううちに彼女が出た。

記憶を吐き捨てるように吐露しながら涙をボタボタと溢す。

以下、記憶。

*

港町、恋人は船乗り。
よく笑う快活な人だった。
それと同時に繊細で自分に自信の無い人だった。

記憶は右腕に食い込む麻縄と、それで結ばれた厳つい腕の存在から始まった。

別の男性との無理心中。
入水自殺に巻き添えにされた。
その人は信頼に足る人だと疑わなかった、私が馬鹿で無知で愚かだった。

海の沖に流され、男性は先に溺れて沈んだ。
私は酷く水を飲みながら溺れていて、岸の方をみると恋人が呆然としていた。

海水が鼻からも口からも入りもがいてももがいても水しか無い。
死にたくない。

誰かの声がする。
「死ぬな。死ぬなよ!」
漁師に助けられたようだ。
腕が千切れるように痛い。

朦朧とした意識で恋人の方を見やると、彼は諦めたように去っていった。

私が望んで心中したと、誰もが思っていたと後で知った。

心中者のその後なんてたかが知れてる。
私はあの時死んだ。
死んだんだ。

*

「私は彼が私に失望して去ったと思っていたし、彼は私に関する誤解を信じた。」

彼女は今でも誤解を解きたいのだと思う。

「もう私に関わるな!」
そう言われた。

彼女は今でも酷く混乱している。

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