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nanaが大切にしたいこと

nanaは、今年の8/21で7周年になります。

nana7周年。

あっという間のような。ものすごく長かったような。

nanaは「音楽で世界中の人々をつなぐ」を目標に、2012年8月21日にリリースしました。

リリース当初はなかなかユーザー数も増えず、運営資金も尽き、いつ潰れてもおかしくないという状況が1年ほど続いた時もありました。そんな中でも毎日のように熱く使い続けてくれるユーザーたちが少しずつ増え、またたくさんの人達にビジネス面などでも支えられ、いまでは国内350万、全世界で800万人以上が利用してくれるまでに成長できました。
音楽で世界中の人々をつなぐ、という夢への道はまだまだ果てしなく遠いけど、これからも一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。

さて、今回は記念すべき7周年ということで、あらためて「nanaという場は、こういう場所でありたい」という想いを書きたいと思います。


自分自身の話を少し。
ぼくは小さい頃ピアノを少し習ってたせいか、ピアノの音色が楽器の中で一番大好きなんです。ピアノの弾き語りができるようになりたくて、実は今またピアノを習い始めました。

学生時代、寝る前とか試験勉強で徹夜する時のラジオが大好きでした。声から相手やシチュエーションを想像するのがとても好きでした。

そして何よりも、昔から歌うことが大好きです。歌ってる自分はちゃんと言いたいことを言えてる、表現したいことを表現できてる気がしました。他に誇れることなんて何もないけれど歌だけは、と思っていた時期もありました。

好きな歌で、好きな表現で認められたい。そして自分で、自分を認めたい。それは人の自然な気持ちだと思うんです。

でも、好きだという気持ちは実はとても脆い。周囲の反応次第では簡単に潰れてしまうものでもあると思うんです。

「ヘタクソ」
「よくそれで公開しようと思うよね」
「声おかしくない?」
「キモ」

言った人間は特に気にも留めてない一言かもしれませんが、この少しの否定がまるで人格含めて己のすべてを否定されたように感じる。そして、自分に自信が持てなくなる。

覚悟を持ってプロを目指している人たちであれば批評は乗り越えるべきものかもしれません。批評に打ち勝ち、高みを目指して挑戦する人の姿はいつの世でも尊いです。

でもnanaはそういう場所にはしたくない。人の向上心や挑戦する心を否定しているわけじゃないんです。プロを目指してる人たちにももちろん使ってもらいたい。でも、それが一番の目的ではないんです。
人生は挑戦の連続です。
人は生きていく中で、人それぞれ大小かかわらず必ず挑戦することは求められるし否が応でも巻き込まれる。

そんな世界の中で、自分の好きなことで自分が必ず認められる。
そういう否定されない場所があってもいいんじゃないかと、思うんです。
nanaはそういう場にしたい。

自分の好きを大切にし、相手の好きを尊重できる場であってほしい。
すべての声や音に等しく価値があり、尊重される場所であってほしい。

「好き」な人たちが、「好き」を発信して、ただただ純粋に楽しむ場所なんです。「好き」で「楽しい」が累乗的にひろがっていく場所なんです。

ただ、もちろん人には好き嫌いがある。
嫌いなものを愛せよ、といってもそれは無理がある。

だからこそぼくらがnanaの中で実現すべき体験は「たったひとりでもいいから、好きの波長が合う人とつなぐ」ことだと考えています。
合わない人と近づく必要はない。合う人と、楽しい時間をともに過ごせる人たちとつながり、自分の居場所が生まれればいい。

現状のnanaでは、その体験を実現しきれているとは言えませんが、これをテクノロジーの力で実現していく。それこそが、ぼくらの使命であると考えています。


楽しいから居る、居心地が良いから居る、歌うのって楽しいな、音楽って楽しいな、そう感じてもらえる場になれるよう、これからも頑張ります。



株式会社nana music
代表取締役社長CEO 文原 明臣

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