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毒舌 「すっぽん三太夫」シリーズ 「震災と移住 仮設から公営住宅へ、の死角」

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 東日本大震災から8年―世界にコロナ禍が発生しようとする前夜―。2019年3月末で仮設住宅の多くが入居期限を迎えた。仮設住宅を出た被災者は「避難者」としての扱いを終え、「災害公営住宅」に移り住むことになる。それは同時に、新しい地域に移住し、そして定住へと向かう過程でもある。「新しい住民」として、それぞれの土地に新たに根を下ろすことになるが、そこにも、新旧住民の齟齬と、その間に立つ自治体という三者の構図が発生する。仮設住宅から公営住宅へと向かうもうひとつの“移住”に死角はないのか。

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