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「ち」ではなく「しょく」なのか……

岩波文庫の新刊『曹操・曹丕・曹植詩文選』を手に入れました。なかなか意表を突いたタイトルと言いますか、まさかこんな一冊が刊行されるとは、それも岩波文庫からと思って、正直なところ驚かされました。

帯には「三国志ファン必携」とありますが、三国志ファンでこの一冊に手を出すのは相当好きな方ですね。セミプロと言ってよいような人たちではないかと思います。


曹操はともかく、曹丕が出てくるのはかなり後半です。漢王朝を簒奪した張本人なので、一般の三国志ファンの人気はあまり高くはないと思います。それに弟の曹植に辛く当たっていましたから。そして何よりも、曹丕の時代の「三国志」の主役は孔明と仲達ですからね。


ところで、本書で三番目に載っている曹植。本書では「そうしょく」となっていますが、あたしが学生のころは、「そうしょく」ではなく「そうち」と読むべきだ、という議論があって、本によってはわざわざ「そうち」とルビを振っているものもありました。現在の学界では「そうしょく」で見解の一致を見たのでしょうか?


で、曹植の作ではないと言われていますが、あたしはやはり本書の402頁に載っている「七歩の詩」が好きですね。

http://www.rockfield.net/wp/?p=2786

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