ムツゴロウさんが亡くなられました。

私はムツゴロウさんの出演するテレビ番組はほとんど見たことがありませんが、中学校の頃、学校の課題図書か何かで勧められるがままにムツゴロウさんのエッセイ集を呼んだことがあります。まだムツゴロウさんが本格的にテレビで活躍される前のことだったと思います。

エッセイ集のタイトルも内容も詳しく思い出せないのが残念ですが、動物をよく観察されているなということと、ユーモアがあり飄々とした書きっぷりにすぐに引き込まれたのを思い出します。まるで「ファーブル昆虫記」を読んでいるような面白さを感じました。

ウィキペディア「畑正憲」によると、非常にたくさんのエッセイを残されているのですね。「文壇では北杜夫に傾倒し、彼の作品を筆写して文体を修行した。」とありましたが、そういわれてみればなるほどという感じもします。

私は北杜夫さんの「どくとるマンボウ」を冠するエッセイシリーズが好きで当時何冊か読んでいましたが、なんとなくそれに通じるものを感じたのかもしれません。

理系なのに文章もお上手で、動物に対する温かい心をお持ちの方だということが良くわかる文章でした。

報道をみると、作家だけではなく、麻雀や競馬などちょっと意外な趣味もお持ちだったのですね。しかもかなり本格的だったとか。

懐かしいお名前をお見かけしたと思ったら訃報でしたので大変驚きました。ご冥福をお祈りいたします。