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歴史から教訓を導き出せるかどうか

昨日取り上げた松野官房長官の関東大震災の直後に起きた朝鮮人虐殺についての発言について考えています。この発言の意図や背景は私にはまだよく分からないところがあります。

ただ、この報道をきっかけに歴史を学び、研究することの意義について私はとても考えさせられました。

自分にとって不都合なことにも、自分の今までの認識と違うことにも、客観的に向き合うことができるかどうか。

自分にとって都合が良いことでも、自分がそうであると思ってきたことでも、一度否定的な目で検証することができるかどうか。

そしてそのような態度からより良い社会を作るための教訓が導き出せるかどうか、それが歴史を学び、研究することの一つの意義ではないかと思います。

どの様な教訓を導き出すことが出来るか、そこには私たちがどんな社会を目指したいのか、望むのか、その座標の設定がとても大切だと思います。

平和に対する考え方も、人権に対する認識も、世界は大きく進歩しています。その進歩の到達点を広く浸透させていくのが教育の一つの役割ではないかと思っています。

史実を丹念に調べ、積み上げていきながら、目指すべき社会像、守るべき人権などに照らして、私たちの社会や暮らしに意味のある教訓を導き出していくのが歴史を学び、研究することの大切な意義なのだと思います。

歴史を都合よく改ざんすること、歴史から目を背けること、都合の良い歴史だけを切り抜くこと、そんなことをしない、させないようにすることが歴史教育の重要な部分なのだと思います。

科学教育と共通する部分が多いと思います。

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