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現地集合、現地自由行動、現地解散の遠足で行った巾着田

高校の遠足は何というか、とても自由なものでした。

一応クラスの親睦を深めるという目的が掲げられていたので、クラスごとに行き先を決めましたが、当日は現地の駅に集合、現地自由行動、現地の駅に戻って点呼をとって現地で解散というような感じでした。いや、点呼も取っていたかどうか記憶が定かではありません。

何となく1年生は県内で自然に親しむような遠足、2年生は都内に足をのばして博物館めぐりなど、3年生になると横浜あたりまで繰り出すというのが暗黙の習わしではあったようです。

高校に入学して初めての春の遠足は、私たちのクラスは川越線の終着駅であり八高線の途中駅である埼玉県日高市にある高麗川駅に集合して、ひたすら歩く、まさに「遠足」でした。

どういう経緯でここに行くことになったのか、そもそも遠足の目的地もはっきりと決めていたのか、今となっては定かではありません。高麗川駅から西方の巾着田 (きんちゃくだ) に向かってひたすら歩き、そこから今度は南東にある宮沢湖に向かって歩き、高麗川駅に戻る12-13kmほどの道のりだったと思います。

まだ高校では親しい友人ができる前で、特に誰かと連れ立って歩くわけでもなく、ただひたすら一人でとぼとぼ歩いていた記憶があります。

巾着田というのは高麗川が蛇行して作る巾着のような形をした平地に名づけられた場所です、高麗川が直径500mほどの円形をなしていて、巾着の口に当たる部分は300mほど離れていて、そこを県道が2つの橋で口を閉じたような形になっています。

2017年、日高市は巾着田を含む高麗郷一帯を「遠足の聖地」と名付け、整備しているようです。私たちクラスの選択は、あながち間違いではなかったということでしょうか。

宮沢湖は、アースフィルダムによる人口湖で、当時は湖畔のレストランとボートに乗るぐらいしか楽しみがなかったような気もしますが、2018年11月9日に、世界初進出のムーミンのテーマパーク「メッツァ」が部分開業(無料エリアの「メッツァビレッジ」)し、2019年3月16日には主要エリアである「ムーミンバレーパーク」がオープンしました。

今行けば、きっともっと楽しめたのでしょうね。

5月に行われた遠足、だれとも話した記憶も、親睦が深まった記憶もありませんが、初夏の日差しと、緑が美しい高麗川流域の景色を今も鮮やかに思い出します。

その後ちゃんと高校で友達もできましたし、2年、3年の遠足では友達とグループ行動をしたことを付け加えておきます。

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