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生成AIが塗り替える職業地図に思う

大和総研経済調査部の新田尭之主任研究員が「日本版O-NET」という職業情報提供サイトに掲載されている416の職業についてAIの影響を分析したところ、2割の職業はAIに代替されて、2割の職業はAI協業、残り6割はあまり影響がないという結果になったそうです。

上記のサイトが「日本版O-NET」で、以前もどこかで取り上げたのですが、色々な職業が平均年収や、平均年齢、労働時間や労働人口などともに紹介されていて、大人が見てもなかなか面白いです。上記の新田さんは、「日本版O-NET」の職業毎に登録された仕事能力プロフィールの項目をそれぞれAIがどの程度置換えられるか数値化し、上記の分析を行ったとのことでした。

上記分析ではプログラマは代替される職業となっていました。一口にプログラマといっても平均的な能力の人は代替されても、飛びぬけた能力の人が代替されるのは当分先になりそうです。同じ職業だからといって何でもかんでも同じに考えることはできないですが、ざっくりAIの影響を把握するには面白い分析だと思いました。

また、上記の記事ではAIに代替されない能力開発を行うべきだし、政府もそちらの補助を優先すべきという主張が書かれていました。まぁ、もちろんそれはそうなのですが、少なくとも現状において私が生業としている、ITの業界ではプログラミングが出来ずに、開発プロジェクトのPMは基本的にできないですし、ITリテラシーなしに要件定義は原則できません。

これはどういうことかというと、AIに代替されない能力の多くは、AIに代替される能力の上に成り立っているんじゃないかということです。そう考えると代替されない能力開発を優先しようと思ったら、前提となる代替される能力開発もおろそかにはできんのではないかということです。

ただ、近い将来さらにAIがこなれたら全くコードが読めないけどWebアプリ開発のPMやったり、IPが何かよくわからんけどネットワークインフラの整備したりする人は出てくるかもしれません。IT業界はこれまでもベーシックな知識をラッピングすることで業務を成り立たせてますからね。私がCPUのことを確り理解できてないままにプログラミングができるように。

#日経COMEMO #NIKKEI


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