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個別最適な学びについて考える(26)ー市川伸一(2013)勉強法の科学-心理学から学習を探る-ーから

おはようございます!

今回は、市川伸一氏による2013年の著書『勉強法の科学-心理学から学習を探る-』をテーマに,学習における心理学的アプローチに焦点を当て,効果的な勉強法に迫っていきたいと思います。

市川氏は心理学の視点から学習や記憶に関するメカニズムを解き明かし,その知見をもとに実践的な勉強法を提案しています。学び方には個人差があるものの,心理学の理論に裏打ちされたアプローチは,多くの学習者にとって有益なヒントとなることでしょう。

では、早速読んでいきましょう!

 外から情報が入ってくると、まず短期貯蔵庫に入ります。短期貯蔵庫は容量が小さく、ここに入ったことは、忘れてしまうという性質があります。
 忘れないようにするためには、頭の中で何べんもくり返す必要があります。つまり心の中の声として何べんもくり返すのです。これをリハーサルといいます。イメージの場合だったら、いま見たものを一生懸命思い浮かべておくことが、リハーサルになります。リハーサルしているうちは忘れません。ところがリハーサルをしないと忘れてしまうというのが短期記憶の特徴です。

市川伸一(2013)勉強法の科学-心理学から学習を探る-.岩波書店,東京

頭の中に入れることができる量は限界があるということです。
教師が教えることに関して,ちょうど覚え切れる内容の人もいれば,少なすぎる人,多すぎて忘れていってしまう人と色々です。

そういう子どもたちに,それぞれ教師は教えていかなければなりません。また,全て教えた後には,それを子どもたちが自己調整していかなければなりません。

この難しい自己調整をしていく際に,重要になりそうなのはメタ認知です。
自分がどのくらい練習したら覚えることができるのかということを子どもたち自身が振り返る機会も重要になるはずです。

その場では覚えたように見えていることが,リハーサルしている状態になっているはずです。長期記憶の中に入っているように見えても,実は短期記憶で忘れてしまう可能性があります。

 何回も何回もくり返す、くり返していれば、そのうちリハーサルを中断しても思い出せるようになります。リハーサルは、短期貯蔵庫に情報をとどめておくだけでなく、長期貯蔵庫にそれを送り込むというはたらきももっているわけです。そして、しばらくたったあとでも、必要なときに、またその情報を長期貯蔵庫から短期貯蔵庫に戻すことができる。これが想起(思い出す)という現象にあたります。

市川伸一(2013)勉強法の科学-心理学から学習を探る-.岩波書店,東京

学び方は,長期記憶に入れておくようにしていきたいですね。
ここでは,リハーサルが長期記憶の貯蔵庫にも送られるようになっていることを考えると,何度も繰り返すことの大切さを感じられます。
学び方はこちらの記憶に入れておきたいので,何度も練習して学び方を覚えていくことをしていきたいです。

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!
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