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個別最適な学びについて考える(56)ー山口榮一(2005)授業のデザインーから

おはようございます!

もう来年度に近づいて参りました。
2週間後にはまた新たな1年がスタートします。
今のうちにいろんな準備や,最後の締めの片付けをといきたいところですが,忙しくて進まないという人もいると思います。
焦らず一つずつ片付けていくようにしましょう!

本日は,「山口榮一(2005)授業のデザイン.玉川大学出版部,東京」です。早速読んでいきましょう!

 教育の分析哲学者のピータース(R.S.Peters)は、教育の問題を考えるとき、人々が何でも教育を手段と目的のモデルで考えようとすることの危険性を警告しています。この「手段-目的」モデルというのは、私たちの身近な活動にみられるものです。たとえば、私たちは病気を治す(目的)ために薬を飲み(手段)ます。学校に行くにはバスに乗ります。入試に合格するために、一所懸命に勉強します。これが「目的-手段」の図式です。
 「かけ算ができる」「100を泳げる」といった目標には、適用できそうです

山口榮一(2005)授業のデザイン.玉川大学出版部,東京

さて,教育には「手段-目的」だけでいいのでしょうか。
ここを疑うべきではないでしょうか。しかし,この考え方で取り組んでしまっているのも事実です。続きを読んでいきたいと思います。

 ではこのモデルは、「自ら学ぶ力を育てる」ことや、「個性を伸ばす」といった目標にあてはまるでしょうか。そもそも、自ら学ぶ力のない子どもがいるのでしょうか。コンピュータゲームをやっている子どもたちが自ら学ぶ力がないとは思えません。また、個性のない子どもたちがいるわけではありません。
 個性とは、ピアノが好き、サッカーならがんばる、ということであれば、「ピアノやサッカーの力を伸ばす」ことの方が、「個性を伸ばす」ことよりも、わかりやすい目標となります。それなら、目的と手段のモデルとして考えることができます。

山口榮一(2005)授業のデザイン.玉川大学出版部,東京

ここでは個性を伸ばすためにも,具体目標にしているようにも思えます。
また,自分の好きなものと絡めながら目標を常に考えていくことも重要になることを示しているという気がします。

自分が一番大事だと思ったことは,

「そもそも、自ら学ぶ力のない子どもがいるのでしょうか」と常に疑う

ことです。

個別最適な学びの中で,教師はどのように子どもの個性を引き出してあげるのかということが鍵になりそうです。
私たちだって,教育に興味があるから教育学部での学びを嫌と感じることは少なかったと思います。(苦手な講義もありましたが。笑)
そういう時には,自ら学んでいるはずです。そんな支援を考えていきたいですね!

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!


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