1853年のワンダーウーマン


ぶっこんでくるね、ザック・スナイダー監督。
ザックがリークした一枚の写真。
もともと映画「バットマンvsスーパーマン」で使うはずだった写真らしい。
バットマンことブルース・ウエインがレックス・ルーサーのファイルの中からルーサーが「メタヒューマン」の情報を集めていることを知る場面。そこでブルースが見つけたのが、謎の女性ダイアナの古い写真。
正規版では1918年の第一次世界大戦の時の写真しか登場しないが、本来はこの1853年のクリミア戦争の時の写真もあったということ。

だとすると・・・・これ重要な問題が発生する。

話がややこしいので整理する。

まず、DCEUでの世界観に沿って整理するとこうなる。

1.1918年 第一次大戦 ダイアナがテミシキラを初めて出る。初めてワンダーウーマンとして活躍する。「ワンダーウーマン」(2017)より
2.2017年 ダイアナ、ジャスティスリーグに参加。劇中ブルースとダイアナが言い争いをしてブルースはダイアナに対して投げかけた言葉「100年間も閉じ困っていた女に何がわかる」。「ジャスティスリーグ」(2017)。
つまり、ダイアナことワンダーウーマンは1918年のアレスとの闘い以来、ドゥームスデイと闘うまでの100年間、ワンダーウーマンとして活躍することがなかったことを意味する。

このブルースのセリフが真実だとすると重大な矛盾が生じてしまうのだ。
まず、今回出てきたこの写真。1853年のクリミア戦争にダイアナ参戦したと思われる写真。
1853年といえば、ダイアナはまだテミシキラからすら出ていない。つまり、まだワンダーウーマンにすらなっていない。そもそもこれはブルースの言葉あろうとなかろうとおかしなことになってしまうわけであるが・・・。
さらにもう一つの矛盾。
公開中の映画「ワンダーウーマン1984」での話だ。
1918年から2016年までダイアナが沈黙していたのなら1984年にワンダーウーマンとして活躍することはなかったことになる。

この問題を推測してみる場合2つの可能性が考えらる。

まず、マルチバースの問題だ。そう今流行のマルチバースである。
どこかで平行世界への入口が開けて、別のユニバースが展開してしまったということか?
そう考えると、今度公開されるザック・スナイダー版の「ジャスティスリーグ」。
すでに公開されているジョス・ウエドン版の「ジャスティスリーグ」の話はなかったことにされるのか?
いや、それこそ平行世界マルチバースである。
どちらもDCEUで実際に起こった話であるとまとめることになるのかもしれない。
実際にドラマ版のアローバースのフラッシュと、映画版DCEUのフラッシュがバースを超えて対面するというシーンも実現するしているし、映画版「フラッシュ」はモロにマルチバースがメインとなる話だから、このマルチバース路線が今後展開していくことは想像に堅くない。

そして、もう一つの可能性。
それはウエドン版の「JL」でブルースが語ったセリフそのものがスナイダー監督の意図とは離れたウエドン監督が付け足した部分なのかもしれない。
あのブルースのセリフはそもそもスナイダーの意思ではない可能性がある。
それはスナイダー版の「JL」を見るまでは判断しようがないのであるが、今回このクリミア戦争の写真を出してきたスナイダーの意思としてはウエドン版JLへのけん制の一つなのかもしれないのだ。つまりスナイダーによるジョス・ウエドンの全否定である。
俄然スナイダー版JLの楽しみがさらに湧き上がってくるのである。

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