エチオピア正教のクリスマスと「断食」 和食を作っていて思ったこと
ンドゥミン・アムシュ (アムハラ語でこんばんは)✨
あまのシェフです。
今週の木曜日はクリスマスですね。
そして今年もあと少しで終わりと早く感じた一年でした。
住む場所・環境が変わった事も大きな理由ですが
慣れなければならない事が沢山あって有意義な時間でした‼️(たまにグチも言ってましたけど…笑)
さて、国が変われば言葉も変わり、文化も宗教観も違います。
エチオピアでは一億人以上いる人口のほぼ半分は
エチオピア正教という独特な宗教があって
基本的に水曜日と金曜日は、肉や魚・玉子、乳製品など
動物性タンパク質を摂取しない「断食」があります。
さらにカレンダーも独自の時間軸に則りクリスマスの日は翌年の1月7日になります。
エチオピア暦とグレゴリオ暦とあるようです。
グレゴリオ暦なんて言葉は明日には忘れてますね。笑
断食の期間は一年に180日前後あり
クリスマス前にも50日程されています
断食と聞いてしまうと何も食べないと厳しく感じてしまうかもしれませんが
飲み物はアルコールも含めてOK で野菜は食べられるので
中東のイード程でもないのかな?と思いました
時間も15時以降は大丈夫とか魚は食べても問題ないとか
個人的な感覚で自由にされてもいいみたいです。
ただお客様として迎える料理人的には制限がかかってしまうので
またまた努力と工夫と涙の結晶が求められます…😭
もともと食材が乏しいって感じているのに野菜のみに制限されるなんて…
インターネットも制限されているし… (またグチ)
普段とあんまり変化出来ていませんが少しだけメニューを変えておもてなししています✨
前菜はワカメとキュウリの梅和えにしたり
お造り風にアボカドとトマトとクスクスのサラダにしたり
海外の茄子は皮が硬いので逆に器に利用して
田楽、庭の間引き菜添え、ポテトサラダのマヨネーズ抜きにしたり
天麩羅も野菜盛り合わせにして敢えて衣を薄くして
色味を増して食べる気持ちを上げれるように頑張ったり
食事も干し椎茸・人参・空豆で彩を意識したりしてみました。
もっともっとレパートリーを増やしていかないといけないですね‼️
同じ様な物を作っていますが出汁の鰹節は使えないので大豆を炒って香りをつけたり干し椎茸を多めにしたりしています。
アフリカ大陸に来てしまって料理を作っている時にたまに感じてしまうのは
美味しいものを食べさせようと思うのは
本当にお節介なのかなと言う事です。
日本ならば四季があって美味しい食材が豊富で
食べたい物に溢れていますが、
こっちにはあんまり期待できないし、
食べること自体が苦痛に感じてしまう時もあります。
だからこそ料理人が腕を振るって美味しい料理を作るのだと思いますが
一般的な家庭はそうも言っていられないと思います。
なのでエチオピアの人々は食べることに関して
保守的な気持ちになってしまうのかなと思いました
文字通り生きるために食べる人々に
自分は一料理人としてどういう答えを持って料理するのか
そんな気持ちと一緒に料理と向き合う日々を過ごしています。
でもあんまり難しいことを考えないで
美味しいっていう目の前の笑顔のために
これからも頑張っていきたいなと思いました。
最後までありがとうございました✨
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