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東アフリカの国・エチオピアで握り寿司を1,000貫握って想った事。


こんにちは。

天野シェフです。

note生活、久しぶりに始めてみました。

というか、今の状況を海外から観ていてどうしても言いたい事が沢山出てきてしまって、

僕の心からブワァ〜って溢れてしまった気持ちを少しだけ書いてみました。

日本から10,000キロも離れてしまったアフリカの角で、

一オッサン料理人の言葉なんて全然届かないとは思いますが…😭

今まで海外で不自由な環境の中で努力してきた名もない料理人ですが、

僕の声が届く範囲の中だけでもお聞きくださると嬉しいです。


僕も一料理人として飲食業界に関わる身として、

『まだまだ終わりの見えない逆風に晒されてしまった方々に本当にお疲れ様です。』とお伝えしたいです‼️

やっと流行り病が落ち着いてきてこれからなのに、色々とご苦労があって頑張ってくださいと伝えていきたいです‼️(もう既にとても頑張っていらっしゃると思いますが。)

「寿司テロ」みたいな言葉も出てきてしまいましたが、

『お寿司』は本来、人を幸せにしてくれる素敵な食べ物です‼️

テロリストの道具ではありません。

今や欧米の方々はもちろんのこと、

アフリカの内陸国のお客様にとっても、

『人生で初めての経験をしてみたい。』

日本の文化に少しでも触れてみたいと

想って食べていただける、本当に大切な料理だと思います。

いつの時代も食べた人を笑顔にして心から幸せにしてくれるお寿司をいつまでも大切にしていきたいと思っています。

今の時代よりも遥か昔から伝えてくださった先輩料理人さんや師匠達の苦労を感じながらも、

これからも本物のお寿司を創り続けていきたいです。


海外で仕事をして生活していると、

日本の時よりも日本の文化に触れる機会が多くあって、

昨日の祝日の天皇誕生日の時期になると、

一年で一番大きな行事を迎えます。

エチオピアもアフリカの国の一つです。

日本に居るとピンと来る方は少ないと思いますが、

様々な国際機関やAU・アフリカユニオンと言う建物が建ち並ぶ、

アフリカの国々にとっては治安の良い大事な場所でもあります。

各国の大使館も沢山あって、日本にとっても大事な国の一つです。

毎年二月になると、天皇誕生日・ナショナルデーと言って、

天皇陛下のお誕生日をお祝いするレセプションが開催されます。

ここ二年程は、自粛の制限もあってなかなか人を呼べない時期が続きましたが、

久しぶりに沢山のお客様が来られる予定になって、

とても張り切って料理しました♪

やっぱり日本料理と言えば、寿司・天麩羅というイメージの方が多くて、

海老の天麩羅も千匹用意する程に、

人気の食べ物です。

今回は責任者として全体的に視野を広げて、

メニュー構成から材料調達・仕込み、寿司飯の量計測、どの料理にどの様な器を使うかまで、

最後まで気持ちの落ち着かない日々を過ごしていました。




自分が途中で疲れ過ぎて倒れてしまっても周りの人達に迷惑をかけないように分かり易く写真付きで資料を用意したり。笑

エチオピアの首都アディスアベバは標高の高い場所にあるので美味しいお米を炊くためには、圧力鍋を使う必要があります。

火力調整が難しくて少し焦がしてしまったら責任をとって美味しくいただいたりしなければなりません。笑笑

もう二年も居るので慣れてきて少しのお焦げで済んで良かったです✨

今までも気をつけて仕事をしてきましたがアフリカに来てから更に食材を大切にしようと言う気持ちが強くなりました。

サーモンの切り身の切り出しと最後の部分は巻き寿司の方で使うなど当たり前の事ですが。
食材ロスもしないようにしていきたいです!

と言う事で、サーモンの握り寿司を一日で
1,000貫握るという人生で初めての経験が出来ました。

1,000貫分サーモンの切り身を用意するのも握るのもで大分時間がかかり、その上周りの仕事の流れも把握しながらで大仕事でした。

十代・二十代の頃は言われた仕事をただこなしていくだけで精一杯でした。

三十代になって技術力や知識・経験など勉強することの大事さに気がつく時期でした。

四十代になった今は周りの事も気にかけながら自分のするべき仕事も求められるやり甲斐溢れる時間を過ごしています。

500貫を握っている辺りから今までにないスピードで握り続ける事が出来て、

700貫を超えた辺りから自分の握りのスタイルがより自然になったと言うか余計な力が全て抜けて変わった事に気が付いて、

最後の150貫はデモンストレーションとしてお客様と楽しみながらやり抜くことが出来ました。

握り寿司、1,000貫チャレンジをしてみて想った事は、悲しい気持ちを抱えながらも、

世界中の人たちの笑顔の為に今日も明日もこれからも一生懸命頑張り続けていきたいと言う事です。

まだまだ夢の途中のおじさん料理人ですが、

これからも温かい目で見ていただいて応援してくださると嬉しいです。

今日は長くなってしまったのでこの辺で。

次回は短めに寿司飯計量などを残しておきたいと思っています。

最後までお付き合いくださり本当に有り難うございました♪

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