高木。

年1ぐらいでバックパッカーで旅をしてトラブルに遭いがち ご連絡はこちらまでnantok…

高木。

年1ぐらいでバックパッカーで旅をしてトラブルに遭いがち ご連絡はこちらまでnantokanaru99@gmail.com

マガジン

  • エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話

    年末年始に一人旅で訪れたエジプト。しかし,パスポートを紛失した事で,観光どころではなくなった。

  • トルコで絨毯詐欺にあった話

    2018年3月の春、男4人でトルコに行ったら、まんまと絨毯を買わされた話です。人の振り見て我が振り直せで、トルコに行く際は注意してくださいね。

最近の記事

エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話⑧最終話

2024/1/5(金) カイロ 渡航書入手から1日目 エジプトの雲ひとつない青空のように,自分の心も澄みきっていた。 エジプトで出会って心配してくれたたくさんの日本人旅行者,日本から励ましてくれた友達,そして両親に,無事に帰れることを報告すると,おめでとう!よかったね!といった祝福の連絡をいただいた。本当に皆さんには精神的に支えていただき,感謝の念が絶えない。 カイロ市内を散策し,お土産を買い,夜はエジプトで知り合った日本人の方とご飯を食べるなど充実した時間が送れた。パス

    • エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話⑦

      2024/1/4(木) カイロ パスポート紛失から4日目 後半第一関門:窓口の場所は? 14時頃にアッバセイヤ入管事務所に到着したが,入管事務所は未だ営業していた。エジプトの営業時間はあてにならないのと同時に,ある意味助けられた。 この入管事務所はエジプト政府が管理しており,VISAや住民登録などの管理を主にエジプト人向けに行っている。 建物は4階建てで,日本の小学校ぐらいの広さがあり,庭先には椅子が1000脚ほど並び,多くのエジプト人でごった返している。 広すぎるゆ

      • エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話⑥

        2024/1/4(木) カイロ パスポート紛失から4日目 前半戸籍謄本入手 午前3時,ふと目を覚ますと,母親からメールがあることに気づく。戸籍謄本であれと祈りながらメールを開くと,PDFファイル化された戸籍謄本が届いていた。 よかった!! 部屋はドミトリーで,他にも寝ている人もいたが,小さくガッツポーズをした。日本に帰れる目処が立ってきたぞ。 母親に感謝をし,大使館での手続きをスムーズにするためにも,戸籍謄本を大使館に送り,再び眠りについた。 大使館に一番乗り 朝6

        • エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話⑤

          2024/1/3(水) カイロ パスポート紛失から3日目母親からの励まし 深夜1時ごろ,バスにゆられていた。ルクソールのバスステーションを9時に出発し,4時間が経過しようとしていた。 バスは2時間ごとにサービスエリアらしき場所に停まり,その度に明かりが灯るので,ぐっすりと眠ることはできなかった。 ただ,乗っていたバスは日本の深夜高速バスと変わらないぐらいきれいで椅子もクッション性があり,運転も丁寧であった。 スマホを確認すると母親からのラインが入っていた。「元旦には能

        エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話⑧最終話

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        • エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話
          8本
        • トルコで絨毯詐欺にあった話
          6本

        記事

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話④

          2024/1/2(火) ルクソール→カイロ パスポート紛失から2日目母の応援 目が覚めると,母から「町の役場が夜間・休日対応しているみたいだっから行ってみたけど,委託の職員しかおらんかった。臨時で空くのは1/4(木)で,それを逃すと1/9(火)からになるわ」と,連絡があった。 我が母親ながら仕事が早いと思うと同時に,力になってくれそうなことに一安心した。息子をエジプト人にさせたくないためだろうか,ありがたい。 1/4(木)であれば,ちょうど日本大使館の開館日であり,これ

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話④

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話③

          2024/1/1(月) ルクソール パスポート紛失から1日目(後半)思いがけない人物との遭遇 ツーリストポリスへの道中,思いがけない人物と遭遇した。 昨日,ルクソール空港から宿まで送ってくれたタクシードライバーがいたのだ。 正直なところ,昨日の押し問答の際に,カバンからパスポートをすられたに違いないと勘繰っていたので,もしかしたら彼からパスポートを取り返せるかもしれないと,淡い期待を抱く。 「おお,昨日の日本人じゃないか。タクシーに乗らないか?」 「今日は乗らない。そ

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話③

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話②

          2024/1/1(月) ルクソール パスポート紛失から1日目(前半)絶望からの新年 結局のところ宴会場に戻る気力もなくなり,ベッドの中でふて寝し,新年を迎えた。宿で知り合った日本人と,新年に盛り上がるルクソールの街を観光する予定であったが,そんな気力もなくなり,ベッドの中で寝込んでいた。 誘っていただいた方々には申し訳なく思うが,パスポートを無くしたという事実が受け止めきれなかった。 日本に帰れないのではないか,仕事始め1/9(火)までに間に合うのか,パスポートが悪用さ

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話②

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話①

          会社の年末年始休暇を使って念願のエジプト旅行を楽しみしていたが,パスポートを紛失したことで,観光の目的が楽しむことからエジプト脱出に変わった。 正直なところ,パスポートを紛失するまでは,パスポートを紛失すること自体,自分にとっては考えられないことだと思っていた。が,その考えられないことを自分は犯したのだ。 実際にパスポートをなくした人・なくしている人には共感と有益な情報を,はたまたパスポートをなくしたことがない人にはパスポートをなくすことでどれだけの絶望が待っているか伝え

          エジプトでパスポートを紛失してから日本に帰るまでの話①

          トルコで絨毯詐欺にあった話⑥

          「これは本当に詐欺にあっているのか?」 「絨毯を2万5千円で買わされたから詐欺じゃないか」 「そもそも絨毯の値段って俺らには判断できなくない。もしこの絨毯が、本当に2万5千円の価値があれば詐欺とは言い切れなくないか」 確かに、僕たちにはこの絨毯の価値が分からない。偽物で粗悪な絨毯であれば2万5千円はぼったくり。しかし、正当な値段なら、ただ高い買い物をしたことになる。 しかし、僕はこの絨毯が2万5千円の価値がないとして、もう一度彼らに会って 「やっぱり返品したいんです

          トルコで絨毯詐欺にあった話⑥

          トルコで絨毯詐欺にあった話⑤

          「それらの絨毯は普通は20万円はするけど今回は特別に2万5千円で譲るよ。みんなカードを出して」 お酒も飲み、正常ではない。さっきの発言は聞き間違いだったかな。Uさんにはお酒と食べ物をたくさんごちそうしてくれた。さらに、Oさんに街で出会ってからここまで7時間以上は経ち、だいぶお世話になった。買わないとはいえない。 安い買い物ではないが、正当な値段からしたら安いのかもしれない。 せっかくトルコまで来たから何かお土産が欲しいと思っていた。これは思い出にもなるしまぁいいか。

          トルコで絨毯詐欺にあった話⑤

          トルコで絨毯詐欺にあった話④

          3階にはソファーと机、社長のデスクが置かれている。デスクには大きなモニターがあり、店内を映し出している。 「このモニターで君たちを見ていたんだよ。お客さんはもちろん、従業員がちゃんと働いているかを監視しているんだ」 防犯的役割のほかに、従業員の監視やお客さんの観察もしているのか。 僕たちはソファーに座り、UさんとOさんは椅子に座る。 「Uさんは世界で26人しかいない絨毯鑑定士の一人なんだ。会社には毎日のように、日本の商社やマスコミがUさんに会いに来るよ」 Uさんは名

          トルコで絨毯詐欺にあった話④

          トルコで絨毯詐欺にあった話③

          「会社はカフェからとても近いよ」 Oさんは、僕らを会社まで案内してくれた。Oさんの会社は大通りから、一本細い道に入ると見えた。3階建ての黒を基調としたシックな外装である。 立派な会社だと思っていると、日本人2人組が大きな袋を抱え、会社から出てきた。 海外で日本人に会うと、話しかけたくなる。どこから来たんですかと彼らに聞くと、彼らは一橋大学の学生で、トルコ絨毯を買いにここを訪れたそう。 大きな袋の中身は絨毯なんだな。一橋の学生がわざわざ日本から絨毯を買いに、この会社に来

          トルコで絨毯詐欺にあった話③

          トルコで絨毯詐欺にあった話②

          「Oさんはどうして、日本語が上手なんですか?」 世界でも日本語という言語は非常に難しい。助詞のひとつで意味が変わってしまうし、一人称の呼び方だって英語の「I(アイ)」に比べたら比較にならないほどある。 しかし、Oさんは質問に対して、一度も詰まったりせず、外国人特有のイントネーションもなく、スラスラときれいな日本語を話す。 「私は学生時代にドイツの学校に5年間ほど学んでいました。そのときに、日本人女性と知り合い、恋に落ちました」 Oさんはひとつひとつ過去の思い出について

          トルコで絨毯詐欺にあった話②

          トルコで絨毯詐欺にあった話①

          僕は詐欺に引っかからない絶対的な自信があった。 イスタンブールにある観光スポット「地下宮殿」を出ると、小太りな年齢40歳ぐらいのトルコ人が日本語で、僕たち4人に話しかけてきた。 「どこに行くんですか?」 僕たちはイスタンブールを観光している真っ最中。しかし、イスタンブールに訪れたのは初めて。これから大聖堂「アヤソフィア」に行きたく、道を聞きたい。 しかし、現地の人から話しかけてくるのは、何か企みがあるのを旅の経験から学んでいた。 例えば、モロッコ旅行のとき。ホテルへ

          トルコで絨毯詐欺にあった話①