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『人にはたくさんの土地がいるか』レフ・トルストイ 

「人にはたくさんの土地がいるのか」
レフ・トルストイ 北御門二郎訳

自分の土地をどんどん増やしたくなった主人公。

今まさに、とっても皮肉なタイトルですね。
ちにみに日露戦争の時にトルストイは、どちらの味方もせず、ひたすら戦争に反対していたようです。

トルストイの人生を分かりやすくポップに解説してくれている面白い動画がありました。
こんなハードモードの人なかなかないですよ。ぜひ。

というのも最近何気に「イワンのばか」を読んでみたんです。
というのも小学生の時代の教科書に載っていたのか?はたまた学校の図書館で読んだのか?タイトルだけはハッキリ覚えていたんですが内容は、うろ覚えだったんです。この機会に読み直そうかと。

コロナですとか戦争ですとかこの時代に読むべき本はトルストイの「イワンのばか」なのでは?と思うくらいぐっときました。しかも子どもから大人まで読みやすいときました。
欲深く生きず、真面目にコツコツ働くのが一番良いというのが、ざっくりすぎる内容です。

ちなみに私が読んだものはトルストイが好き過ぎて自らのライフスタイルまでトルストイに寄ってしまったというトルストイに精通された北御門二郎さんのお孫さんである小宮由さん役のものです。御本人も、どうして祖父が訳したものを訳し直すのか?と書かれていて北御門二郎さんの訳の「イワンのばか」を探しましたが、見つけることができませんでした。
ですが、青空文庫でなんと文豪の菊池寛が訳したものがあり少し読んでみました。

兵隊のシモン、肥満のタラスに馬鹿のイワンという三人の息子と、つんぼでおしのマルタという娘がありました。

菊池寛訳 「イワンの馬鹿」より
 

冒頭すぐでこんな感じです。今では放送禁止用語ばかりで焦りました。それは翻訳も時代と共にアップデートする訳ですね。

そんなこんなで、私にトルストイブームがやってきました。

トルストイの作風「形」発見しました。
☆農業一番
☆真面目が一番
☆欲深き者、痛い思いをして死ぬ

これからも、トルストイ読んでいきたいと思います。
「戦争と平和」読みます!と言いたいところですが、ページ数と登場人物の多さを考えると、なかなか手が出しづらいので、先ずは簡単な児童文学から。

『人にはたくさんの土地がいるか』
レフ・トルストイ 北御門二郎訳  
あすなろ書房