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【IDEA】氏か育ちか、科学か根性か

前回は股関節と肩甲骨による運動について記事にしました。今回も運動が主になりますが、もう少し広義的な立場で書いていきます。
学生の頃、勉強やスポーツをやっていると、どうしても他者との比較が生まれ、そこから競争になると思います。結果、順位や成績などの優劣が付きますが、そこで話題になるのは、以下のようなものだと思います。

【どの程度、遺伝するのか】

色々気になるデータもありますが、
ここでは「才能」スポーツに関して記事にします。

確かに、両親がスポーツ経験者の場合、子どももスポーツ好きになることは多いです。いわゆるスポーツ一家になるパターンです。上記のデータによると、遺伝的要素が強いことが分かります。
一方で、私見になりますが、親が子どもに運動を促す「環境づくり」もかなり大切な気がします。特に幼少期は「良い環境によって遺伝子が焚き付けられる」という表現もあります。

【「壁」には科学の力を借りる!!】
人は勝負事を繰り返すにつれ、「あいつには才能がある」「もっとセンスが欲しい」といった反面、「努力しても無駄…」や「根性ではどうにもならない…」いった具合で、どうにもならない「壁」があるようにも感じます。ただ、この「壁」を作るのはあくまでも自分自身なので、「練習」や「トレーニング」の可能性を模索すれば、ふとした時に案外取り払われることもあります。

身体を動かすことに興味を持つきっかけとなった二冊です。
運動生理学を専門的に学んでいる人からすれば、基本のようですが…

この学問分野の魅力としては、これまで経験と勘で行われてきた練習やトレーニングの生体内の効果を客観的に評価することによって、今まで未知だった現象の(1)謎が解けるということ、(2)意外な発見があるということ、(3)応用するとトレーニング効果が高まるということがある。

深代千之、内海良子 著 「身体と動きで学ぶスポーツ科学」9頁 冒頭より

こうした、情報をもとに身体の動きを理解して、運動に生かしてみると、スポーツの「やり方」と「観方」が大きく変わってきます。
2冊を購入したのは10年程前なので、「もっと早く知っていたかった…」という思いがこみ上げました。
また、科学的とは少し外れますが、「限界」について面白い対談動画があるので載せておきます。

元自転車競技である西薗良太選手は、限界突破のコツを次のように語っています。

「謙虚になり、分析し、大会などの本番で実験していく。負けて勝つじゃないですけど、そういう経験が大事だと思います」

為末大学:限界を超えるとは より

【努力、根性の魅力】
私自身、学生時代は随分と非科学的なトレーニングを強いられました。部活動がその代表格ですが、放課後、きつい練習を部員全体で乗り越えると「あぁ、俺たちやってるよな!!」というような妙な達成感があります。
勿論、当時の顧問の先生には感謝していますが、正直なところ、もっと合理的なトレーニングを積んでいれば、陸上競技に楽しく向き合えていた気がします(私の場合、怪我に悩まされたので…)。

ところで、遺伝や才能はさておき、努力や根性などいわゆる精神論で抜きん出る人がいるのも事実です。

過酷なトレーニングに挑むその姿はまさに執念そのものです。

ボディビル業界で知らない人はいませんが、還暦を過ぎても尚、日本ボディビル選手権に出場しています。過度な減量、過酷なトレーニングにより左目の視力を失い、関節や骨の怪我が絶えないようですが、命懸けでやり抜く姿に何処か魅力を感じます。

一日のトレーニングの平均時間はおよそ12時間に及んだとか…

全48種目ある陸上競技ですが、どの種目も年々記録は更新されていきます。ところが、男子やり投げの日本記録だけは30年以上経った今も尚、更新されていません。通称「ウェイトの溝口」。彼の常軌を逸したトレーニングは、伝説となりつつあります。

本を読んでいただくと分かりますが、上記で紹介した二人ははっきり言って、己の精神力でカバーしています。遺伝的にもそこまで恵まれてはいません。科学的なトレーニング、クリーンな食事が台頭していますが、彼らのような「努力で勝つ男」に魅力があるのも事実です(昭和的と言われてしまえばそれまでですが…)。
彼らのような境地に立つと、タイトルのような言葉を対比させるのはナンセンスなのかもしれません。

「そこは精神、俗にいう『根性』でカバーする」、「疲労?だいたい疲労ってなんやねん。そんなもん根性で克服できる」

上原善広 著 「一投に賭ける」より

今回は以上になります。ここまで、読んでいただきありがとうございました。これからも、動画や本を紹介しながら記事にしていくのでよろしくお願いします。

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